「私がFacebook上で、よく使う言葉は?」というアプリがFacebookで大流行した。ニュースフィードがこのアプリであふれかえっていたという人も多いだろう。このアプリは問題があるかないかということも話題となっていた。年末の時期になると、1年間を振り返るこのようなアプリが流行する傾向にあるのだ。
人によって異なる結果を表示するこのようなアプリを「診断アプリ」という。中高生を含む多くのユーザーが好んで利用しているが、診断アプリには危険性はないのだろうか。診断アプリを作成している企業のビジネスモデルとともに、中高生が使う心理について考えていこう。
「私がFacebook上で、よく使う言葉は?」は、vonvonの提供する診断アプリだ。利用すると、Facebookに自分が投稿した言葉で1年間を振り返ることができる。執筆時点で159万人以上が利用している。
vonvonは他にも、「あなたの脳内診断」「私は左脳派?右脳派?」「神が私を作った時」など、数百万人以上が利用しているアプリを多数提供している。同社は韓国のスタートアップであり、2015年7月のサービス開始以来11月12日時点で1億6000万PVを達成している。診断アプリの人気ぶりがよく分かるだろう。
これまでは毎年末になると、「自分新聞」アプリが流行していたが、2015年は出てきていない。代わりにこのようなアプリが流行ったようだ。このようなアプリは毎年流行しているので警戒した人も多かったものの、いつもとは違うお手軽なイメージのアプリだったため手を出した人も多かったように思う。
そもそも、このようなアプリは何が問題なのだろうか。アプリを利用する際、提供企業に情報を提供することを許可する画面となる。この時に渡す情報は多岐にわたっており、この情報の行方が問題となるのだ。多くの情報を渡しすぎてしまうと悪用されることもあり、周囲に迷惑をかける可能性も出てくる。
アプリを利用する際には、アクセスを許可する情報を確認し、多すぎると感じた場合は即座に利用を中断するのが賢明だろう。一般的に、診断アプリ企業は集めた情報を転用したり、診断アプリ経由でアクセスを集めたりすることでビジネスとしていることが多いようだ。
過去には、このような問題も起きている。2013年に楽天市場のFacebookページは、日本人向けの企業・ブランドページとして初の100万「いいね!」を突破した。
ところが、楽天市場は楽天とは無関係の診断系アプリを多数配信。アプリを利用するには楽天市場のFacebookページに「いいね!」しなければならない仕組みとなっており、しかもそのアプリには「楽天」の名前は出ていなかった。そのため、診断アプリによって「いいね!」を増やしていたのではないかと話題になった。
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