vonvonのCEO 兼 ファウンダーであるJonghwa Kim氏は、THE BRIDGEのインタビューで、「ユーザーのプライバシー情報を第三者に売ったり共有することは決してない」と主張。アプリを使うためにはユーザーの個人情報を共有しなければならないが、Kim氏は「同社がそうした情報を使ってできることはほとんどない」と答えている。
Kim氏の言葉を信じれば、このアプリはさほど問題ないのかもしれない。しかし、「同社がそうした情報を使ってできることは『ほとんど』ない」という点は気になる。
また、診断アプリに対して過敏に反応している人、不快感をあらわにしている人を多数見かける。今回のアプリを使うことで個人情報が悪用されることがないとしても、このような人たちに要らぬ心配をかけたり、不快感を抱かせることは間違いないだろう。
中高生は診断メーカーやアプリが大好きだ。たとえば10代に人気のTwitterでは、「診断メーカー」というTwitterでつぶやける診断を作成できるアプリのアカウントに、12万8000人以上のフォロワーがついている。これも10代に人気の「LINE Q」で調べると、多くの診断を見ることができる。
中高生が診断メーカーやアプリを好むのは、そもそも占いが好きな年代というのもあるが、それ以上にSNSに投稿できるネタを求めているためだ。診断メーカーやアプリは見た人が結果に対してコメントを述べたり、自分でもやりたがるため、良い反応が期待できるからだ。
高校2年男子A彦は、診断アプリを探してきてはSNSに投稿している。「診断アプリは反応がいい。面白いことを投稿しないとつまらないやつと思われてしまうから、いつもネタを探している。診断アプリを投稿した時が一番ウケがよかった」という。中高生の間には、面白いネタを投稿しないといけないという同調圧力があふれており、逆らうことはできないのだ。
同様に、LINEでチェーンメールが回ってくることもある。「緊急LINE タイムラインで回してくれ 見過ごす奴最低だよ かんたんだよ。ただ回せばいんだよ。時間がありません」で始まるチェーンメールは、検索すると山のように出てくる。登場する病気の人物の名前や年齢はまちまちだが、とにかく回せという内容、回してどうするかについては一切書かれていないことも同じだ。
以前、このチェーンメールを信用せず、反応しなかった中学生が、「かわいそう。回すだけでいいのになんで回さないの?」とグループのメンバーからいじめられたという話を聞いた。「反応するのが当然」という同調圧力が働いたためだ。それを見た別の中学生の、「内容は信じなかったけれど、回さないで攻撃されている人がいたからとりあえず回した」という言葉を聞き愕然としてしまった。
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