ビジネス文からブログに投稿する記事まで、文章の作成にあたってはセカンドオピニオンの視点によるチェックは重要だ。もっとも、ひとりで作業をしている場合などは、誰かの手を借りてチェックしてもらうのは難しい。せいぜい間を置いて自分でもう一度チェックするくらいしかないが、思い込みによる誤字脱字や用法の誤りを見つけるのは、この方法ではまず不可能だ。
こうした場合、オンラインで文章をチェックできるサービスなら、単純な誤字脱字といった類から、固有名詞の間違いや冗長表現に至るまで、さまざまチェックを客観的に行える。サービスによっては外部サーバに文章データを送信する場合もあるのでビジネス用途での利用は慎重を要するが、ほかにも漢字のレベルチェックや文章の相違点の比較、同義語への置換が行えるサービスなど、ワンランク上の文章を作成するのに役立つサービスは数多く存在しており、うまく活用すれば大きな戦力となる。今回は、こうした文章作成に役立つウェブサービスを厳選して紹介しよう。
日本語校正サポート」は、オンラインで日本語テキストの校正が行えるツール。Yahoo! JAPANのテキスト解析Web APIを用いており、テキストデータを貼り付けてワンクリックするだけで、誤字や誤変換、言葉の誤用、固有名詞の間違いのほか、仮名表記が望ましい当て字や常用漢字表外の漢字、さらには二重否定や冗長表現に至るまで、さまざまな問題点をチェックしてくれる。同種サービスに比べてチェック項目は多岐にわたり、精度も高い。
「文章リライトツール」は、入力したテキストを解析し、文中に含まれる単語の言い換え候補を表示してくれるツール。類語辞典などに頼ることなく、適した選択肢を選んでクリックするだけでリライトが可能な言葉の候補を複数表示してくれる。漢数字をアラビア数字に置き換えたり、過剰に開いた漢字を元に戻すための候補も提示してくれるので、表記の不統一を発見するのにも役立つ。
「総合漢字チェッカー」は、テキストに含まれる常用漢字や教育漢字などをまとめてチェックできるツール。小学校の指定した学年(1~6年)では読めない漢字をチェックしたり、常用漢字やJISの指定水準に含まれない漢字をすばやく見つけられるほか、日本漢字能力検定や日本語能力試験(JLPT)の各級に対応した漢字をチェックできる機能も備えている。またこれらのチェック時に、文字数や漢字数、漢字使用率もまとめてチェックする機能もある。
影武者」は、手元にあるテキストがコピペでないかどうかをチェックできるサービス。インターネット上に存在するウェブページを対象に、完全なコピペはもちろん、単語単位で言い換えたテキストなども検知し、類似の度合いをパーセンテージに換算して表示してくれるので、効率的にコピペを発見できる。ドメインを絞り込んでの検索にも対応するので、特定の論文掲載サイトやWikipediaなどに限定して、検索を効率的に行うことも可能。
「difff(デュフフ)」は、オンラインで利用できるテキスト比較ツール。同種サービスの多くがプログラムの比較を前提に作られているのに対し、本サービスは2つのテキストを比較し、相違点を文字単位で表示してくれるため、バージョンの異なるテキストでどこが改変されているかを把握するのに向いている。また比較結果をオンラインで公開する機能も備えており、掲示板やSNSなどを通じて他のユーザーに結果を見せたい場合に重宝する。
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