Googleの研究開発部門「Project X」が米連邦通信委員会(FCC)に提出した文書は、同部門がインターネット気球「Project Loon」の試験を米国で開始する計画であることを示唆している可能性がある。
GoogleはFCCに対し、米国の全50州とプエルトリコで2016年1月1日から2年間、無線技術を試験するための実験的な無線ライセンスの取得を求めている。
Googleが非公開を求めたことで、申請文書の大部分が「REDACTED(編集済み)」という文言で読み取れないが、Project Loonを示唆する部分が数カ所ある。例えば、申請文書の技術担当者がProject Xのメンバーになっていることだ。Project Xは、Project Loonに加えて、Googleの自律走行車やドローンのプロジェクトに取り組むグループである。
これまでのところ、Project LoonにおけるGoogleの最大の目的は、20kmの上空を飛行するネットワーク接続された気球を使って4G LTE信号を地表に送信し、ブロードバンドインフラが十分に整備されていない世界の地域にインターネットを提供することだった。
同社は、気球を用いた自社技術の運用と試験の範囲を拡大する方法を検討しており、今週に入って成層圏の状態を地表に再現することを基本的な目的とした設備を公開している。
マッキンリー極限気候研究所に設置された同社の新しい氷点下設備では、摂氏マイナス40〜マイナス60度で気球全体を試験することができる。
Project Loonの試験は通常、摂氏マイナス60度までの温度に耐えて飛行を終えた後の気球を評価するか、あるいは、材料の一部を同等の条件にさらすことを含んでいる。
Googleは2015年10月、Project Loonをインドネシアで運用開始する計画も発表している。実施されれば、過去最大規模となる見込みだ。
今回の申請文書について最初に報じたBusiness Insiderによると、Googleは、ネバダ州ウィネマッカで実施済みの試験を推し進めることを検討しているという。ウィネマッカの市議会は2014年、同市の空港工業地帯を検索大手Googleが「一時的な気球施設」として使用することを許可していた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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