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訪日観光客の“言葉の壁”スマホを使った翻訳システムで解決へ--KDDI×鳥取ハイヤー

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 KDDIは11月18日、訪日外国人向け観光タクシーでの多言語音声翻訳システムを活用した社会実験を、鳥取県鳥取市の外国人向け観光タクシー「1000円タクシー」で実施することを発表。その実証の様子を報道陣に公開した。

 今回、KDDIが社会実証を実施する多言語翻訳システムは、スマートフォンを用いたクラウドベースの音声翻訳システムに、2つのアプローチをすることでより精度を向上させたものになる。KDDI理事 技術開発本部長である宇佐見正士氏によると、現在の音声翻訳システムは、同音異義語や類似する言葉の判断が難しいことが大きな課題になっているとのことだ。


KDDIの宇佐見氏

 例えば目的地を伝える場合、「イワミチョウ」と言ってもそれが「岩美町」か「石見町」かを判断するのが難しいし、「横尾棚田」という固有名詞が辞書にない場合、「ヨコオタナダ」と話しても、棚田であること以外の部分を正しく翻訳することができない。特に、訪れる町名などが誤って翻訳されてしまった場合、全く異なる場所に案内してしまう可能性もあることから、そうした問題を解決するための取り組みが、今回の鳥取での社会実証になるという。

 翻訳精度を向上させるために、宇佐見氏は2つの取り組みを実施するとしている。1つは辞書のチューニングで、数千語レベルの鳥取専用の辞書を作成し、「ラッキョウ畑」「砂の美術館」などの固有名詞を登録することで、変換精度を向上させていくとのこと。そしてもう1つは位置情報の活用で、GPS情報を用い現在地からの距離を加味することで、近い方の地名を推測して変換することにより、同音異義語の変換問題を解消するとのことだ。


鳥取専用の辞書や、GPSによる位置情報を活用することで、翻訳精度を高めるという

 なお今回の社会実証では、鳥取市で提供されている1000円タクシーに、運転席と客席に音声翻訳をするためのLTE対応スマートフォンを取り付けて利用する。

 具体的には、スマートフォンのボタンを押した後に伝えたい内容を話しかけると、それをクラウド経由で翻訳し、相手側のスマートフォンに翻訳されたテキストを表示するとともに、スピーカから翻訳された音声が伝わる仕組みだ。


外国人観光客が客席に設置したスマートフォンに話しかけると、クラウド経由で翻訳を実施し、運転手側のスピーカから翻訳した音声が流れる仕組みだ

運転席にも客席と同様の設備がセットされており、双方向での利用が可能。端末にはiPhone6 Plusが用いられている

運転中も対応できるよう、運転席のハンドルにBluetoothのボタンを用意。これを押すことで、スマートフォンのボタンに手をかけずに会話ができる

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