Mozilla Corporationの前最高経営責任者(CEO)Brendan Eich氏が業界に復帰し、新会社Brave Softwareを始動した。同氏は1年半前、反同性婚の姿勢をめぐる騒動の後にMozillaのCEOを退任している。
サンフランシスコを拠点とするこの新興企業の従業員は9人で、エンジェル投資家から初期段階の資金として250万ドルを調達し、インターネットをより安全でより高速にするというソフトウェアに取り組んでいる。2016年初めに、このソフトウェアを正式にリリースする予定だ。
Eich氏は「Firefox」の開発元であるMozillaとは袂を分かったが、この非営利組織の「人々にパワーを」という理念のいくらかを新しい営利ベンチャーに引き継ごうとしている。Eich氏は、まだ詳細を一切公表していないが、Braveのソフトウェアは、ユーザーより株主に配慮する傾向にあるように見受けられるテクノロジ大手各社に人々が依存せずにすむよう支援するだろうと述べた。
Facebook、Google、Apple、Amazon.com、Microsoftなどの企業は、われわれの生活の中心にあるスマートフォンから特に親しい人との通信まで、誰もが毎日使うテクノロジに絶大な影響力を及ぼしている。しかし、そうした企業の方針を好まない人も、これらを使い続けるよりほかに選択肢はほとんどない。そのいずれを拒否しても、主流のものを使用しないことになるからだ。Braveは見たところ、集合的に対抗できるある種の能力を人々に与える新しいソフトウェアを通じて、力の均衡をユーザー側に引き戻すことを目指しているようだ。
Eich氏は独占インタビューの中で次のように述べた。「ユーザーを最優先することが極めて重要だ。大きな力を持っているのはすべて公開企業であり、そのため各社は株主に奉仕しなければならない。(中略)われわれは、多くの既存企業が変革できない次元で変革しようとしており、そこではユーザーがより大きな制御能力を持ち、交渉力も持てるかもしれない」
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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