UPDATE Mozillaは2014年2月、「Firefox」に広告を含むプリセットタイルを追加する予定だと発表した。ユーザーはこのアイデアを嫌い、Mozillaは計画を保留した。だがこれまでに、MozillaはFirefox上の広告ユニット「Suggested Tiles」のアイデアを復活させただけでなく、すでにそれを展開していた。
Mozillaは2015年夏、最新の商業広告製品となるSuggested Tilesをひそかに立ち上げた。正確に言えば、それは「やがて広告になる」ものだ。現時点では、MozillaはSuggested Tilesから収入を得ていないと主張している。
Mozillaのコンテンツサービス担当バイスプレジデントを務めるDarren Herman氏は、次のように説明した。「われわれは8月初旬以降、パートナーの第一波によるプロモーション用コンテンツを提供している。パートナーに含まれるのは、米Yahoo、一流ニュースタイトルのFortune MagazineやQuartz、社会的使命を志向するメイク・ア・ウィッシュ財団や電子フロンティア財団(EFF)などだ」
「Suggested Tilesは、最小限の非PII(Personally Identifiable Information:個人の特定が可能な情報)データを使って関連性のある広告を提供することにより、確実にユーザーのプライバシーが尊重され保護されるようにする。ユーザーのモデル化、データの共有、不特定の行動トラッキングは一切行われず、ユーザーは実際、Tilesが特定のコンテンツを表示する理由を明示的に確認できる」(Mozilla)
とはいえ、FirefoxがこのTiles機能でブラウザのインタラクション履歴をMozillaへ送っているのは確かだ。送信された生データは、まずシステムのストレージおよび分析を担うエンジン「Disco」に保管される。続いて、集約されたデータはデータウェアハウス「Redshift」に保存される。このデータはその後、広告主向けの高度な集計レポートを作成するのに使われる。
Mozillaの担当者によると、Mozillaは具体的には次のようなデータを収集するという。
「このデータは、IPアドレスと関連付けられて最長7日間保管され、その間にMozillaはそのTilesのパフォーマンスについてのレポートを作成する。その後、データからIPアドレスが削除され、残ったデータがアーカイブされる。(こうしたプロセスを)繰り返す中で、Mozillaが個人のプロファイルを作成することはない」(Mozilla)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス