ミクシィは11月6日、2016年3月期第2四半期連結決算(4月~9月)を発表した。売上高は953億5100万円(前年同期比172.8%増)、営業利益は436億7400万円(同204.4%増)、経常利益は433億5200万円(同202.3%増)、純利益は284億2900万円(同213%増)で、増収増益となった。
四半期ベースで見ると、主力となっているスマートフォン向けゲーム「モンスターストライク」(モンスト)を擁するエンターテインメント事業の売上高は前四半期470億200万円から420億2500万円と減収に転じた。この要因としては、モンスト内で初心者向けのアイテムセットである「初心者パック」を販売したこと。そのパックを既存課金ユーザーも購入・使用したことから、ARPPU(課金ユーザー1人あたりの平均売上金額)が一時的に低下したことによるものだという。
もっともエンターテインメント事業における通期業績予想の1690億円に対してはインラインで推移していることや、初心者パックによって課金者数が大幅に増加。10月においてもアクティブユーザーにおける課金率がかなり高まっていることから、減収はあくまでも一時的なものとしている。
モンストについてはYouTubeによるアニメを世界11言語対応で10月10日から配信を開始。25日には世界累計再生回数が500万回を突破したという。またeスポーツ促進の施策として賞金総額5000万円という賞金制大会「モンストグランプリ2016 闘会議CUP」に協力。12月17日にはニンテンドー3DS用ソフト「モンスターストライク」を発売するなど、引き続きさまざまな展開を行っている。
そして新作ゲームタイトルとして「ブラックナイト ストライカーズ」を2015年内に、「マーベル ツムツム」を2016年春に配信することも発表した。ゲーム内容の詳細については触れられなかったが、ミクシィ代表取締役社長の森田仁基氏は「得られる快感や遊び方がモンストとは違う。モンストのユーザーが流れないような仕組みも考えている」という。
一方メディアプラットフォーム事業は前四半期30億7800万円から32億4600万円へと増収。チケット売買サービス「チケットキャンプ」が、9月には月次流通総額約26億5000万円になるなど、期初の事業計画よりも大幅に上回る水準で伸びており、公演の多い12月に向けて、11月からテレビCMを放映するなど広告宣伝費を投下していくという。
なお通期業績予想については据え置いている。10月度の売上(連結)が約165億円になる見込みであり、このまま推移すれば通期売上高予想の1850億円を超えてくる可能性はあるという。さらに夏休み期間で多くのユーザーを獲得できたことや、前述の初心者パックによる施策で課金率が向上した状態で、スマホゲームが盛り上がる年末年始でどこまで伸びるのか。また海外展開での伸長や3DS版の発売、新規タイトルがアップサイド要因としてあるものの、先行投資の状況も含めて現状では論理的な算出が難しいためとしている。
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