ミクシィは8月13日、2016年3月期第1四半期(4月~6月)の決算を発表した。売上高は500億8000万円(前年同期比293.8%増)、営業利益は243億4500万円(同423.1%増)、経常利益は243億3800万円(同424.9%増)、純利益は159億6000万円(同446.8%増)で大幅な増収増益となった。
売上高500億円のうち470億円がエンターテインメント事業であり、そのほとんどがスマートフォン向けゲームを中心に展開している「モンスターストライク」(モンスト)によるもの。国内外含めて利用者数が拡大しており、アクティブユーザー数の増加がそのまま売り上げの増加につながっているという。
SNS「mixi」などを含むメディアプラットフォーム事業も売上高が30億円に。3月に運営会社の全株式を取得したチケット売買サービス「チケットキャンプ」が、7月には月次流通総額が約20億円になるなど、こちらも順調に伸びているという。
モンストにおいては引き続き各種施策を展開中。アニメプロジェクトではYouTubeで多言語に対応し世界同時配信を行いゲームとの連動も図っていく。また8月2日に幕張メッセで開催した初めてのリアルイベント「モンストフェスティバル2015」については総入場者数が約3万4500人、ネット配信による視聴者数や約130万人と盛況。ミクシィ代表取締役社長の森田仁基氏は、そのなかでも重要視していたというモンストで対人戦に特化したアプリ「モンストスタジアム」を使用した大会「モンストグランプリ2015」でも熱戦が展開されたとし、これを皮切りにスマートフォンでの本格的なeスポーツ普及を目指して踏み出していくことを考えているという。
森田氏はモンストフェスティバル2015での成果を語る一方で、実際には6万人を超えるユーザーが来場したことや混乱があったことに触れ「来場した全てのユーザーを満足させることができなかったことは非常に反省している。次にこういったイベントを実施するときには、全てのユーザーが満足できるようにする」と語った。
海外展開において、北米では第3四半期から大規模なマーケティングならびにプロモーション展開を行い、市場拡大を狙う方針である一方、中国においてはTencentによる配信を10月19日に停止することを明らかにした。
森田氏によれば、モンストのコアバリューとしてフェイスツーフェイスのコミュニケーションにあるとしながらも、Tencent側ではオンラインとしてのゲームを目指す方針で差異があったとし、立ち上がりこそよかったものの低迷したという。このことから見直しを図るとことに決めたとしている。中国市場の再参入については現状で未定としながらも「中国は非常に大きな市場であるという認識は変わってない。また、魅力である顔と顔をあわせて楽しむゲーム体験を提供することについて、チャレンジができていない。将来的にこの魅力を提供できるよう、再参入を目指していく」と語った。
拡大を続けているモンストのピーク時期について質問が及ぶと、森田氏は「まだ我々も見えていない」と回答。モンストスタジアムで対人戦という新しい遊び方の提供もできたことに触れ「さまざまな展開を通じて新しい体験を常に提供することが大事」と、この先も拡大に向けた施策を続ける意向を示した。
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