スポーツカー、電気自動車、自動運転--夢が現実に近づいた東京モーターショー2015 - (page 3)

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水素を使った燃料電池自動車も普及が進む

 水素に熱心なのはトヨタ、ホンダだ。水素で動く自動車の走行メカニズムは電気自動車とほぼ同じである。電気自動車の課題はバッテリと充電環境だが、それを水素による燃料電池システムに置き換えて課題をクリアさせたものが燃料電池自動車と言うこともできる。

ホンダの燃料電池自動車「クラリティ フューエルセル」
ホンダの燃料電池自動車「クラリティ フューエルセル」

 充填の手間はだいぶ違うものの、ガソリンや軽油と同様に液体をタンクに流し込めばエネルギーの充填完了という短時間のエネルギー補充は、充電待ち時間のある電気自動車とは大きな違いで、充電設備の整備が難しい集合住宅居住者にも利用できるなど、現実的な部分もある。

 トヨタは1年前に発売した「MIRAI」から、ホンダは今回のショーで発表し、2016年3月に販売開始の「クラリティ フューエルセル」から本格的な量産燃料電池自動車の展開がスタートする。ただし、実際に販売開始されたことで、補助金はあっても高い価格や水素ステーションの少なさなど逆に現実的な問題に直面してしまい、盛り上がりが落ち着いてしまった感もある。

 トヨタは次の一手としてレクサスブランドで燃料電池自動車の「LF-FC」をショーで発表している。まだコンセプトカーの段階だが、高級車には搭載することで、新たなムーブメントが期待できるかもしれない。

水素ステーションの展示もあり、充填操作を模擬体験できる
水素ステーションの展示もあり、充填操作を模擬体験できる

自動運転はどこいった?

 ショーを見回してみても自動運転についてあまり印象に残らなかった。日産の「ニッサン IDS コンセプト」やメルセデス・ベンツの「Vision Tokyo」など、前面に押し出しているクルマのひとつが自動運転車なのにだ。

日産の「ニッサン IDS コンセプト」
日産の「ニッサン IDS コンセプト」

 理由はいくつかある。ショーなのでデモンストレーションができなければ実感として来場者に響かない。そして、自動車ショーにおけるコンセプトカーはその名のとおりコンセプトカーで試作品よりも前の段階。将来登場するであろう技術をもとに、できそうなことや、こうしたいという作り手側の希望を示したもので、展示されたクルマが自動で動き出すわけではないからだ。

 また、もうひとつの理由として、スポーツカーに多くの人が熱狂するように、ショーに来る人は、自らが自動車を操ることが好きな人が多いこともあげられる。運転の楽しみがない自動運転車に全く興味がわかない層がいるため、自動運転に注目されないのも仕方がない。

メルセデス・ベンツの「Vision Tokyo」
メルセデス・ベンツの「Vision Tokyo」

 ただ、それでも自動運転は着実に進化している。日産やメルセデス・ベンツは自動運転が実現した後、車内でどう過ごすか、自動運転時のインターフェースはどうするかという点で提案が行われているし、実際に、実用化までに考えておかなければならない課題でもある。

 一方でいきなり完全に自動運転とはいかなくても、センサーやドライバーへのインターフェースなど、自動運転や、高度な運転支援システムにつながる技術は山ほどある。サプライメーカーの展示を見れば、それもわかる。

 例えば三菱電機(三菱自動車工業ではない)は自動運転車「EMIRAI3 xAUTO」を出展しているが、このクルマを見れば自動運転だが、搭載される技術をひとつひとつ分類すれば、衝突回避、レーン逸脱防止、駐車支援など今すぐ運転支援システムに活用できる。

 また、運転支援システムでは、ナビゲーションによるクルマの進路誘導、渋滞情報や赤信号の情報、さらにセンサーが検知した危険をどうやってドライバーに伝えるかといったインターフェースも重要となるが、そういった展示も多く行われている。

三菱電機の自動運転車「EMIRAI3 xAUTO」。ベースは三菱自動車のアウトランダー
三菱電機の自動運転車「EMIRAI3 xAUTO」。ベースは三菱自動車のアウトランダー
自動運転や運転支援に不可欠なセンサー類(日立オートモーティブ)
自動運転や運転支援に不可欠なセンサー類(日立オートモーティブ)
三菱電機が提案する車載インターフェース。3面液晶によるメータパネルや、センターコンソールのタッチパネルが特徴
三菱電機が提案する車載インターフェース。3面液晶によるメータパネルや、センターコンソールのタッチパネルが特徴

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