(編集部注:米CNETによる「OS X El Capitan」のレビューを3回に分けて翻訳して公開します。第1回は10月21に公開されています。第3回は10月26日に公開されています)
第1回より続く。
Spotlightは「Mac OS X 10.4 Tiger」からのOS Xの主要機能であり、情報の検索を支援するという役割を一貫して果たしてきた。その「情報」というカテゴリはSpotlightの登場以来、大幅に拡大している。「OS X Yosemite」では、検索の対象が「Mac」上の辞書やファイルだけでなくウェブにまで広がり、Wikipediaの情報や位置情報に基づく検索結果も表示できるようになった。「OS X El Capitan」では、Spotlightの機能がさらに進化している。「weather in Tokyo」(東京の天気)と入力すると、現在の天気と向こう1週間の天気予報が表示される。自然言語による検索にも対応しており、たとえば「photos I took in Oakland last fall」(昨秋にオークランドで撮影した写真)と入力すると、ユーザーの画像コレクションを検索して、条件に合う写真を見つけてくれる。
もっと一般的な情報の検索も可能だ。スポーツチームの名前を入力すれば、直近の試合結果と今後の試合日程が表示される。選手の名前を入力すると、情報カードが表示され、その選手の成績を見ることができる。また、選手のTwitterプロフィールや関連ウェブサイト、最近のニュース記事、その選手が映っている動画へのリンクも見つかることがある。
Spotlightには非常に広範なナレッジベースがあり、探している情報をうまくウェブから見つけてくれるが、まだ一般的なウェブ検索機能は備えていない。筆者はよく、あまり知られていないトピックについて情報を検索する。たとえば、Amazonで購入したこの「鋭い声で鳴くニワトリを模した犬用玩具」や、昔プレゼントでもらった「あくびをするトトロのおもちゃ」などだ。「Windows 10」の場合は、「Cortana」がブラウザウィンドウを立ち上げて、「Bing」の検索結果を表示する。Macだと、「No results」(検索結果なし)というメッセージが表示されるだけだ。
ただし、実際にはそうでもない。筆者はOS Xへの完全没入体験の一環として、本記事を「Pages」で執筆している。実行した検索結果は今、この文書の一部に反映されている。Spotlightは几帳面なことが取り柄といったところだ。
El CapitanではOS Xの中核的な要素に新機能が導入されただけでなく、一部のAppleネイティブアプリにも磨きがかかっている。特筆すべきはNotesだ。この分野には、「OneNote」やEvernoteなど、競合サービスが多い。Notesはこうした競合の足下にも及ばない。ファイルを保存する場所もなければ、音声メモを取る機能もないからだ。しかし、短いメモを取る静かな場所が欲しいだけなら、Notesで十分だろう。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」