日本では数多く存在する女性向けメディア。しかし、女性の地位向上や社会進出が比較的遅れをとっているインドでは、まだまだこういった類のサイトは珍しい。
特にインドでは女性が性や身体、ライフスタイルについて語ることはタブーとされ、学校や保守的な家庭ではそういった話題は避けられてきた。しかし、そのような中でPOPxoが性や恋愛に関する話題を多く取り上げたことが、今の人気を支えていると、現地メディアの取材でBostrom氏は語った。
たとえば「女性が産婦人科に行くべき10のシチュエーション」「キスの上手な人になるためには」「どのように婚約者を両親に紹介するか」といった記事。これらのシェア数など反響は非常に大きいものであった。
本来は女性にとって身近であるのにタブーとして言及されてこなかったものを大々的に取り上げたことで、ニッチに見えた需要を掘り起こし、そうした情報に新しさや実用性を感じたユーザーを獲得してきた。こうした情報にタブー感なく触れられるような、新たなインド人女性の価値観のスタンダードを作り出していると言える。
また現地メディア「YourStory」は、現在のインドの女性オンライン人口は600万人で、都市部の女性がモバイルでソーシャルメディアに親しむようになったことが、人気の背景だと分析している。
インドの女性オンライン人口は毎年50%増えており、2020年には農村部にも広がりを見せ3000万人に達すると言われる。同国のインターネット人口の増加が、POPxoのユーザー数の増加を支える根底としてあるようだ。
ただ、同様にインドの女性向けライフスタイルメディアとして「iDiva」や「MissMalini」といった競合サービスも存在する。POPxoがこれらのサービスと異なるのは、ヒンディー語での記事提供もしており、ヒンディー語しか話せない読者もカバーしていること。
都市部だけでなく農村部でもスマートフォンの普及が急速に広まる中、ヒンディー語の記事があることやアプリでコンテンツを楽しめることで、今後も潜在的なターゲットを掘り起こすことができるだろう。
Gill氏はPOPxoの今後の展望について、すべてのインド人女性にとってのデジタルコンテンツ界のデフォルトとなることと語っている。
(編集協力:岡徳之)
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