OS X El Capitanレビュー【後編】--MacBookに入れるとどう変わる? - (page 2)

Safari、メールの進化

 メールアプリはメッセージリスト上をスワイプでアーカイブや削除できるようになり、iOS 9の操作性に近くなった。また、これもiOSと同じ対応だが、メッセージ中に連絡先の情報やカレンダーの情報が含まれている際、新しい連絡先の登録や予定の登録を提案してくれる機能が搭載された。

 ただし、Gmailの場合、ホテルや航空券の予約確認のメールが届くと、自動的に予定を起こしたり、Googleマップ上にチェックインや搭乗の日時を書き込んでくれる機能が備わっている。Appleはユーザーの許可なしに、Appleのアプリ間であってもそのデータの流用を行わないポリシーを敷いている。

 そのため、自動的に発見はするが、予定や連絡先の登録はユーザーの判断に任せる仕組みになっているのだが、もう少し自動化が進んでも良いのではないかとも感じた。

 筆者はGoogle ChromeよりもSafariを主のブラウザとして利用している。主な理由は、OS X YosemiteとiOS 8の時代に実現したHandoff連携、すなわちiPhoneで見ていたウェブサイトをDockからワンタッチでそのままMacに引き継げる機能を便利に使っているからだ。

 Safariはバージョンアップごとに高速化が進んでいくが、今回のバージョンではタブをピンで留める機能が搭載された。ピンの機能は、よく使うウェブサイトをタブバーの左側にまとめ、常にアクセスできるタブを用意しておける機能だ。

 筆者の場合、原稿を書いたりコミュニケーションでよく使うウェブサイト3つを登録している。OneDriveのファイルのページを用意しておくと、Macで保存したOneDriveのファイルを直ぐに共有できるようになる。またFacebookは、メッセージが届いた際にワンタッチでチェックできる。写真共有サービスFlickrのピンからは、原稿で利用する自分の写真の検索を素早くこなせる。

 増やしすぎると本末転倒かもしれないが、本当に良くアクセスするウェブページを厳選して用意しておくと便利だろう。

高速性と効率性を両立する、おすすめのアップデート

 El Capitanを2台のマシンに導入して新機能を試してきた。繰り返しになるが、やはり驚かされるのが、パフォーマンスの向上だ。おそらく、2012年以降のMacに導入すれば、すぐに目に見えた変化を体験できるのではないかと考えている。

 マシンとOSの最適化による高速化に加えて、今度はMacを操作するわれわれが快適で効率的にするための工夫も施されているのは、本稿でご紹介してきた通りだ。画面分割機能は、既にWindowsでも導入されているが、作業を1つのアプリに閉じるのではなく、2つのアプリの組み合わせにでき、自分なりの作業のやり方を工夫することができるはずだ。

 今後、最新OSへのサードパーティーアプリの対応も進んでいくだろうが、筆者が利用しているアプリ群で大きな問題点は今のところ起きていない。無料でアップグレードできる点も含め、多くのユーザーにとっておすすめできる刷新と言えるだろう。

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