試しに、日本にも「ピンクのカオマンガイ」として進出を果たした、鶏ベーススープで炊いたご飯に蒸し鶏を乗せた「カオマンガイ」の店舗「ガイトン・プラトゥーナム」を探してみよう。
店舗をタップするとオススメのメニューや店舗の特長、営業時間や支払い方法、電話番号、住所などが英語で表示される。画面の一番下には「タクシーの運転手に見えせるためのタイ語での行き方の説明」「Googleマップを開く」などの機能がある。
迷子になってもタイ語しか通じないので身振り手振りでやり取りして現地の人が助けてくれるといった、いい意味での“タイの洗礼”が失われていくと考えるとそれはそれで寂しいが、やはり便利だ。
地図情報には現在地から屋台までの所要時間および距離が表示される。難点は方向指示にある通りの名称がタイ語のままであること。Googleマップと連携させているからだろうが、今後改善してほしいところだ。
「屋台」という混沌としたアジアのアイコン的大衆文化とは対照的なITを結びつけるこのアプリ。技術的に不安定なのか、よく強制終了になってしまったり、店舗のウェブサイトやFacebookページに遷移させる機能がないなど、脇の甘さは見られるが、外務省という官公庁が配信している点は評価すべきだろう。
タイも日本と同じく民間に比べて官公庁の腰が重いのは否めない。しかし、日本が2020年に訪日外国人2000万人を目指すより先に、2014年に2500万人を達成している観光立国である同国が取り組むインバウンドサービスとして、十分注目に値するだろう。
(編集協力:岡徳之)
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