Appleは、ウィスコンシン大学に最高で8億6200万ドルの損害賠償を支払うよう命じられる可能性がでてきた。同社が「iPhone」と「iPad」のプロセッサに関係する特許を侵害したとの判断を陪審が下したためだ。
Wisconsin Alumni Research Foundation(WARF)は2014年、ウィスコンシン大学に代わって訴訟を起こしている。WARFによると、Appleは、同大学からライセンス供与を受けないまま、プロセッサの効率を高める技術の特許をiPhoneとiPadに採用されている「A7」「A8」「A8X」プロセッサで使用したという。
Appleは裁判所に提出した書類の中で特許侵害を否定し、この特許は無効だと主張していた。
だが、Reutersの報道によれば、ウィスコンシン州マディソンにある連邦地方裁判所の陪審員はAppleの主張を2つとも退け、裁判の焦点はAppleに課せられる損害賠償の金額に移ることになった。
この裁判を担当している判事が最近下したほかの判決から考えると、Appleは最高で8億6240万ドルの損害賠償の支払いを命じられる可能性があると、Reutersは報じている。
また、Appleにとっての問題はこれだけで終わらない可能性もある。WARFが9月に新製品の「iPhone 6s」「iPhone 6s Plus」および「iPad Pro」に搭載されている「A9」と「A9X」プロセッサを対象に、2つ目の訴えを起こしているからだ。
問題の特許(米国特許番号5781752)は1998年に付与されたもので、「Table based data speculation circuit for parallel processing computer」(並列処理コンピュータ向けのテーブルベースのデータ投機回路)という名称が付けられている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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