Adobeは米国時間10月5日、同社の年次「MAX」カンファレンスで自社デザインツールに対する多数のアップデートを発表した。「まったく新しい」カテゴリの中でも最も斬新なツールは、「Photoshop」と連携する3D合成アプリ「Adobe Fuse CC」、そして、新しいフォトレタッチアプリ「Photoshop Fix」だ。このほかに、謎に包まれているのが「Project Comet」だ。こちらは2016年前半にプレビュー版の公開が予定されている。
「Brush CC」「Shape CC」「Hue CC」「Color CC」は単一のアプリにまとめられ、「Adobe Capture CC」となり、「Android」搭載端末や「iPhone」「iPad」で利用可能になる予定だ。
Adobeは、「InDesign」と「Lightroom」にタッチワークスペースを追加し、「Windows 10」搭載タブレット向けの取り組みを続けている。また、「Illustrator」のタッチワークスペースに加えて「Photoshop」の「Design Space」と「Artboards」がそれぞれ刷新された。Photoshopには今回、フォトツールバーや高コントラストのインターフェースなど、写真向けのアップデートがいくつか追加された。「Adobe Camera Raw(ACR)」と「Lightroom」で部分的なヘイズリダクション機能が適用可能になったほか、ACRにようやくイメージナビゲーションウィンドウが加わった。
Adobeは、「Photoshop Elements」のユーザーがLightroomに移行しやすくなるよう、特にこれらのユーザーを対象にカタログインポートとヘルプを改良した。また、「Premiere Clip」を使ってLightroomコレクションから動画をより簡単に作成することが可能となる。
Illustratorには新しい「Shaper」ツールが採用された。これは、複数のツールとパネルを統合したツールで、タッチ操作向けに最適化されており、フリーハンドで図形を描画し、それらをパスに変換することが可能だ。また、重なり合った図形を統合したり、削除したりといったノンディストラクティブなパスファインダー操作もジェスチャで実行できる。さらに、動的なシンボルのほか、「Live Shapes」もようやく追加された。
また、モリサワとの提携により、モリサワ書体とタイプバンク書体の20書体が「Adobe Typekit」に追加される。
さらに、CC Librariesを「Flash」「Muse」「Dreamweaver」で利用できるようになった。確実に言えることとしては、Dreamweaverスニペット、キーボードマッピング、サイトが同ライブラリ内に収められているなら、新バージョンへのアップグレードや移行が混乱なく実行できるだろう。これでMuseも「自由形式でレスポンシブなウェブデザイン」になった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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