Qualcommがミッドレンジスマートフォン向けの新しい「Snapdragon」プロセッサを披露し、「Quick Charge」テクノロジの次期バージョンを発表した。
「Quick Charge 3.0」はスマートフォンのバッテリを充電するこれまでで最速の方法で、Qualcommの高速充電ソリューションの第3弾である。Quick Charge 3.0はどれだけ高速なのだろうか。同社によると、現行スマートフォンで採用されている「Quick Charge 2.0」より27%高速だという。
高速充電機能を備えない携帯端末と比較すると、その差は極めて大きい。
「標準的なスマートフォンを約25分で0%から80%まで充電することが可能だ。ちなみに、Quick Chargeを搭載しない従来のモバイル端末では多くの場合、そこまで充電するのに1時間半近くを要する」(Qualcomm)
Quick Charge 3.0は、充電時間の短縮だけでなく、熱効率の改善によって長期のバッテリ充電サイクルの維持にも寄与する新アルゴリズムを採用している。
ワイヤレス充電も便利ではあるが、依然として速度の面で有線のQuick Charge端末に劣る。
QualcommのQuick Charge 3.0は2016年、「Snapdragon 820」「Snapdragon 620」「Snapdragon 618」「Snapdragon 617」「Snapdragon 430」を搭載するスマートフォンおよびタブレットでサポートされる予定だ。
Snapdragon 617と430は、実はQualcommがSnapdragonファミリーの新製品として発表したばかりのチップだ。これらのチップはいくつかの高度な機能を備えるが、ターゲットはミッドレンジの端末である。
いずれもオクタコアチップを搭載するほか、LTEキャリアアグリゲーションもサポートする。430は下り150Mbps、上り75Mbpsの通信速度を実現する見通しだ。617では、下り通信速度はその2倍で、上りも100Mbpsの速さだ。これは現行のミッドレンジ端末ではほぼ前例のない通信速度だ。
今回発表されたラインアップのハイエンドであるQualcommの「Snapdragon 820」も高速通信機能を備える。
Qualcommによると、820はカテゴリ12のLTEダウンロードとカテゴリ13のLTEアップロードをサポートする初めてのプロセッサだという。理論速度はそれぞれ600Mbpsと150Mbpsだ。820はLTEとWi-Fiをアグリゲートする機能も備える。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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