自然が豊かな日本という国は、裏を返せば災害にも遭いやすい。被災すると避難や停電の影響で自宅のPCや固定回線は使えなくなり、スマートフォンが命綱になる。しかし、充電もままならない状況では、モバイルバッテリの残量もすぐ底をつく。
そのようなときに備えて常備しておきたいものが、乾電池でスマートフォンなどを充電できる「Nipper」だ。クラウドファンディングサービス「Kickstarter」で支援を募集したところ、目標金額の3倍以上を集めた。
Nipperは、17mm角の小さな立方体で、重さが10gしかなく、常時キーホルダーや鞄に着けて持ち歩けるコンパクトな充電アダプタ。入手しやすく、非常時の備蓄品として用意されているであろう単3形電池2個を使って、microUSB経由でスマートフォンを充電できる。
充電する際は、磁石でまとまっているNipperの端子を外して2個の電池を挟み、microUSBプラグをスマートフォンに挿す。単3形電池2個を直列接続した場合の電圧は約3Vだが、Nipper内の昇圧回路で5Vに高めて充電する。スマートフォンのバッテリ残量を30分ほどで約10%ポイント、1時間ほどで約20%ポイント増やせるという。
充電用の端子はmicroUSBなので、変換アダプタを介さないとiPhoneには充電できない。直接iPhoneに充電できるモデルは現在開発中。
Kickstarterでのキャンペーンは日本時間9月11日に終了した。目標金額の6000ポンドに対し、集まった金額は2万432ポンド。多くの支援が寄せられたことから、開発チームはオリジナルの革または布のストラップに代えて、青、赤、黒、白のより丈夫なシリコン製ストラップを選べるように準備しているという。
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