Netflix始動--テレビ放送にはない「自由と選択」を提供する

 映像配信サービス「Netflix」が、9月2日(正確には9月1日夜)に日本でのサービスを開始した。米国に拠点を構え、現在50カ国以上でサービスを実施。会員数は6500万人を超える巨大サービスだ。

 すでに日本ではHulu、dTV、U-NEXT、TSUTAYA TVなどが映像配信事業を手がけており、9月末にはAmazonの「プライム・ビデオ」が控える。一気に競争が激化した、日本の映像配信ビジネスにNetflixはどう立ち向かっていくのか。Netflixの共同創業者でありCEOのReed Hastings(リード・ヘイスティングス)氏に聞いた。


Netflixの共同創業者でありCEOのReed Hastings氏

テレビと映像配信の関係は例えるなら固定電話と携帯電話

--日本でのサービスがついにスタートしました。感想を教えて下さい。

 無事にサービスがスタートできて、ほっとしています。初動としては“エクセレント”だと思っていますが、1年目に求めているのは加入数ではなく、ユーザーに満足してもらえるかどうかです。みなさんに愛していただけるサービスをNetflixは目指しています。

 新しい国に参入する際、一番ネックになるのはNetflixの認知度です。まずサービス自体を知っていただく必要があるので、1カ月無料視聴体験を開始しました。言葉を尽くして説明するよりも、試していただくことがNetflixを理解する一番の近道だと考えています。

 体験できる場を用意した上で私たちがすべきことは、みなさんに興味を持っていただけるようなコンテンツを提供することです。より多く、質の高いものを提供していきます。

--Netflixはオリジナルコンテンツの豊富さが魅力ですが、日本においても、その戦略は踏襲されますか。

 もちろんです。特に日本では、ローカルコンテンツへのニーズが高いと見ていて、通常、ローカルコンテンツの割合は15%程度ですが、それ以上になることも想定しています。ただ具体的な割合については、日本の市場を見ながら調整していこうと考えています。視聴傾向から強化すべき部分が見えてきますから。加えて、日本のコンテンツを海外に輸出することも考えていて、これについては「テラスハウス」を米国で配信することがすでに決定しています。

--一方で、日本ではテレビは無料で見られるものとの意識が高いです。有料になるハードルをどうお考えですか。

 Netflixでは、テレビにはない「自由と選択」を提供できると考えています。朝でも真夜中でもいつでも見られますし、テレビはもちろんスマートフォンやPCでも見ることができます。こうした自由な視聴環境と選択肢を用意することで、1つの選択肢しかなかったテレビとは異なるサービスだと捉えていただけると思います。

 例えるなら固定電話とスマートフォンのような関係なのかもしれません。固定電話は前世紀はすばらしい発明でした。しかし携帯電話が普及し、スマートフォンが登場してきた今、私たちはほとんどのコミュニケーションをスマートフォンですませています。

 しかし年齢が高ければ、固定電話を使っている人が多いと思いますし、若年層ではスマートフォンしか持っていない人もいます。固定電話から携帯電話への移行は20年かかった革命でした。

 テレビと映像配信サービスも、切り替わるのにはそのくらいの期間が必要なのではないでしょうか。ただし、ここ最近の伸びは非常に大きくて、Netflixのような映像配信サービス会社のほか、BBCやHBOといった放送局やケーブル局もオンライン展開を始めています。

 この動きは日本も同様だと思います。いずれもラジオ局から始まり、それがテレビ局へと変貌を遂げた。次の大きな変化はインターネットテレビに変わっていくことだと思っています。インターネットがテレビ業界に大きな変化をもたらす。その中の小さな一部がNetflixなのです。


サービス開始の前倒しは9月1日に開催されたパーティ内で決定した。写真はヘイスティングス氏が直接担当者に電話をかけ、サービス開始を指示しているところ

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