VMwareは、「Mac」「Windows」「Linux」向けに提供する同社デスクトップ仮想化製品の新しいバージョンをリリースした。「Windows 10」をサポートし、グラフィックスエンジンが強化されて、性能を高めるための新しい機能が追加されている。
同社が一般ユーザー向けに提供する「Fusion 8」では、Windows 10にアクセスして「Cortana」やウェブブラウザ「Edge」といった機能を利用することができるようになった。また今回のアップデートは、Macに搭載されたAppleの「OS X El Capitan」や5K Retinaディスプレイもサポートする。
企業向けの「Fusion 8 Pro」にはさらに、IT専門家や上級ユーザー向けの機能が追加されている。例えば、IPv6がサポートされており、開発者がクラウドのアーキテクチャや設計を企業全体への正式展開前にテストできるようになっている。
続いて「Workstation」シリーズだが、「Workstation」は「Workstation Pro」に改称されており、「Player Pro」は今回「Workstation Player」と呼ばれるようになった。Workstation Proは「Fusion Pro」と同様に、開発者やソフトウェアエンジニア向けのより高性能なオプションを備え、Workstation Playerは、企業全体にわたるより基本的な仮想化のテストと導入を対象としたものとなっている。
Workstation Proは、Windowsを仮想化するユーザー向けにEdgeブラウザによるメモ作成機能、そして、タッチ制御もサポートする。
今回アップデートされたすべての製品において、「DirectX 10」と「OpenGL 3.3」がサポートされている。また、FusionとWorkstationの両方シリーズで、仮想マシンごとに最大で16個の仮想CPU、64GバイトのRAM、2GバイトのビデオRAMをサポートする。
VMwareによる今回のリリースは、Windows 10のリリースからわずか1カ月というタイミングで実施され、おそらくそれよりも都合の良いことに、VMwareのライバルであるParallelsがMac向けデスクトップ仮想化ソフトウェアをアップグレードしてからわずか1週間というタイミングでの実施だった。
VMwareは米国において特別キャンペーンを展開し、Parallelsの製品を現在使用するユーザーへの訴求を図っている。ParallelsからFusionに乗り換えるユーザーには、Fusion 8またはFusion 8 Proの新バージョンの購入価格を40%引きにするという。
また、「VMware Workstation 12 Pro」を使用する顧客には、最大で6カ月間使用可能な600ドル分の「vCloud Air」サービスクレジットを利用する権利が与えられる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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