UPDATE 熾烈な競争が繰り広げられるスマートフォン事業に無名の企業が進出を試みても、普通、人々は一笑に付すだけだろう。しかし、新興企業Nextbitのメンバーの経歴を知れば、人々は少なくとも興味をそそられるはずだ。
「Android」端末間でのファイルや設定の移動を可能にするクラウドベースのツールを手がける秘密重視のソフトウェア新興企業として誕生したNextbitは、ハードウェア分野にも進出し、独自のスマートフォンを発売しようとしている。Nextbitは Google Venturesの支援を受けており、Android分野で豊富な経験を持つTom Moss氏とMike Chan氏、HTCの元デザインチーフのScott Croyle氏を擁する。Moss氏はインタビューで、Nextbitは米国時間9月1日に独自スマートフォンを発表する計画だと語った。
Nextbitの最高経営責任者(CEO)であるMoss氏は、「それは、とてつもなく素晴らしいものになるだろう」と述べた。
Microsoftがモバイル端末事業を思い切って縮小し、サムスンのかつて強大だったスマートフォン事業の利益が減り続けるご時世だが、Nextbitはこの傾向に抵抗して、スマートフォンに賭けようとしている。Appleを別にすれば、一貫して利益を上げることが不可能に思えるスマートフォン業界で、NextbitはAndroidに対する社員の豊富な知識とHTCに導き出されたデザイン力によって差別化したいと考えている。
「スマートフォン疲れは現実に存在する。われわれが何か違うことをやろうとしているのは、そのためだ」(Moss氏)
Moss氏は具体的な価格を明らかにしなかったが、端末の価格はAndroidスマートフォンの新しい「プレミアムレベル」になる見込みで、それは300~400ドルの範囲だという。
Nextbitの最大のセールスポイントは、同社のスマートフォンが時間とともに実際に改善されていくことだ。現行のスマートフォン群は、1つの製品を購入した数週間後には次のより華やかな製品が登場して、時代遅れになるように思えることを考えると、これは大胆な主張だ。
同社は、Android OSに手を加えることでこの目標を達成できると考えており、「こうしたソフトウェアの強化によって、ユーザーのスマートフォンは、時間とともにパフォーマンスが向上し、より高いレベルで機能するようになる」と述べている。
Nextbitのチームは詳細をあまり明かさなかったが、同社最高技術責任者(CTO)のChan氏によると、同社の最初のスマートフォンは、ストレージ容量に上限があるというストレスに対処するという。同社はクラウドテクノロジを利用してストレージレベルを高め、ユーザーが好きなだけ多くのアプリや写真、動画を持ち歩くことを可能にするという。「われわれは、ユーザーに適応できる端末の開発に取り組んでいる」(Chan氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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