世界各国の政府機関がTwitterのアカウント情報を欲しがっており、その傾向はこれまで以上に強まっていることが分かった。Twitterが新たに公開した透明性レポートによると、同社が受けたアカウント情報の開示要請件数は過去最大の増加となった。
Twitterによると、6月末までの6ヵ月間に受けたアカウント情報の開示要請件数は、前回と比べて52%増の4363件。情報を開示したのはそのうち58%だった。開示要請によって影響を受けたアカウントの数は78%増加し、1万2711件に上ったという。
最も要請件数が多かったのは米国で、6324件のアカウントに対して2436件の要請があり、Twitterが応じたのはそのうち80%だった。2位は日本で、529件のアカウントに対して425件の要請があり、Twitterが応じたのはそのうち42%。前回2位だったトルコは今回3位となり、670件のアカウントに対して412件の要請があったが、これらはいずれも情報開示には至らなかった。
コンテンツの削除要請件数ではトルコが最多で、他国をはるかに上回っている。Twitterが世界各国の裁判所から受けた442件の要請の92%、警察などの政府機関から受けたコンテンツ削除要請の55%をトルコが占めた。同国では1~6月期、Twitterは125件のアカウントによる1667件のツイートを表示制限した。
Twitterは、「われわれはトルコの裁判所に対し、トルコ政府から受けた命令の60%について異議を申し立てた」と述べ、「当社の異議申し立ては5%が有効となった」と付け加えた。
トルコに続いてコンテンツの削除要請が多かったのはロシアで、68件の要請に対し、表示制限されたのは63%だった。韓国は40件の要請があったが、1件も対応されなかった。また、フランスは32件の要請に対し、表示制限したのは7%だった。
Twitterや「Vine」、新たにリリースした「Periscope」を含むネットワーク全体でTwitterが受けた著作権侵害に基づく削除通知の件数は11%の増加となった。Twitterは著作権関連の通知1万4694件に対応し、その結果2万2880アカウントを対象に4万7882件のツイートを表示制限した。一方、Periscopeは、Twitterによる買収および提供開始から3カ月間に寄せられた著作権関連の通知が1391件で、削除したのは71%だった。
Twitterは6カ月ごとに公表する同社の透明性レポートに対し、商標権関連の通知と電子メールのプライバシーに関する評価を新たに盛り込んだ。
Twitterが6月末までの6ヵ月間に対処した商標権侵害通知の件数は1万2911件となり、削除したのは7%だった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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