アナリストのMing-Chi Kuo氏は、次期「iPhone」の「iPhone 6S」に搭載されるとみられる「Force Touch」機能にほとんど関心が集まらないことと、中国での需要低迷によって、2015年第4四半期にはiPhoneの販売台数が落ち込む可能性があると述べている。
iPhone 6Sに搭載予定と報じられているForce Touchは、画面での圧力感知を可能にすることにより、指で表面を押すときの力加減に応じてさまざまに反応する機能で、すでに「MacBook」および「Apple Watch」で採用されている。しかし、Kuo氏は台湾のニュースサイトApple Dailyが現地時間8月11日に掲載した投資家向けメモの中で、Force TouchはMacBookおよびApple Watch所有者の間でさほど興奮を生み出せていないと述べた。そのため、Kuo氏の最新の見解によると、Force Touchは同氏が2015年4月のレポートで主張していたような「iPhoneのインターフェースに対するこれまでで最も重要な変更」にはならないかもしれないという。
次期iPhoneは、Appleにとって「オフイヤー」(合間の年)での投入となる。つまり、この新しい携帯端末は、いくつかの改良機能と1つの大きな新機能を提供する可能性が高いということだ。ただし、2015年のスマートフォンは、2014年の大型画面の「iPhone 6」および「iPhone 6 Plus」のようなメジャーアップグレードになるとは考えられていない。Force Touchが新型iPhoneの目玉機能にならないのなら、既存のiPhoneユーザーはアップグレードすべき理由をほとんど見出さないかもしれない。その場合、第4四半期のiPhoneの販売総数は押し下げられる可能性があると、Kuo氏は述べている。
第4四半期のiPhoneの販売台数に打撃を与えるとKuo氏が考えるもう1つの要因は、中国だ。依然として世界最大のスマートフォン市場である中国は、市場がさらに飽和状態になるにつれて、携帯電話への需要が低下している。調査会社のCanalysによると、Appleは景気低迷のあおりを受けており、中国で首位のスマートフォン販売元としての地位を失い、現在では現地ベンダーのXiaomi(シャオミ)およびHuawei(ファーウェイ)に続く第3位になっているという。Appleの最高経営責任者(CEO)であるTim Cook氏でさえ、中国は景気低迷によっていくらか「減速」する可能性があることを認めている。
新型iPhoneに真の目玉機能がないことと、中国での需要不振から、Kuo氏は第4四半期のiPhoneの販売台数が6500万~7500万台になる可能性があると述べた。この予測が多い方の数字に近づかなければ、販売台数は実際、2014年第4四半期に報告された新記録の販売台数7450万台を下回ることになるだろう。これが現実となれば、前年同期より販売が落ち込む初めての四半期となる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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