「Android」、低オーバーヘッドのグラフィックスAPI「Vulkan」をサポートへ

Kevin Tofel (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 水書健司 高橋朋子 (ガリレオ)2015年08月11日 12時41分
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 Googleは米国時間8月10日、「Android」でダイレクトレンダリング3DグラフィックスAPIの「Vulkan」をサポートすると発表した。

 Vulkanの開発元であるKhronos Groupは、「OpenGL」や「WebGL」といったコンピュータグラフィックスレンダリング用のオープンスタンダードAPIを手がける非営利の共同コンソーシアムだ。Googleが新APIのVulkanをサポートすることで、開発者はVulkanを使用するか、信頼性が実証されている「OpenGL ES」を使い続けるか選べるようになる。

 Googleによると、VulkanはアプリケーションがデバイスのGPUをより多く制御できるようにすることで、全体的な性能と効率の向上を図るという。

 「Vulkanは、ドライバのCPUオーバーヘッドを抑え、アプリケーションがGPUの動作をより直接的に制御できるようにゼロから設計されている。またVulkanは、コマンドバッファ構成のような作業をマルチスレッドで一度に実行できるようにすることで、並列化の向上を実現する」

 この新しいAPIは、デスクトップ向けのGPUではなく、モバイル向けグラフィックスプロセッサを念頭に置いて設計されている。

 実際、タブレットやスマートフォンで利用されるモバイルアプリ、ゲーム、動画の数が増えているため、モバイルGPUもここ数年で、デスクトップ向けを超えるほどでないにせよ、少なくとも引けを取らないレベルに成熟が進んでいる。

 ただし、ある程度古いデバイスには、今後も旧来のグラフィックスソリューションが適用されるため、Vulkanをサポートするメリットはあまりないだろう。実際にVulkanがサポートされるのは、NVIDIAの「Tegra K1」、QualcommのGPU「Adreno 400」シリーズ、ARMのGPU「Mali」の600、700、800シリーズ、およびImagination Technologiesの「PowerVR Series6」などを搭載した、2014年以降の大半のハイエンドスマートフォンとタブレットになるだろうとArsTechnicaは予想している。

 このうち、PowerVR Series6は「iPhone 5s」以降にも使われているチップセットだが、言うまでもなくiPhoneのOSは「iOS」であり、Appleは2014年にVulkanと同様の機能をもつ「Metal」を導入しているため、低オーバーヘッドのレンダリングAPIをもうひとつ増やす必要はない。

 Vulkanの正式なサポート開始時期について、Googleは現時点で明らかにしていない。


この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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