心理学から勉強にもなる写真集まで--暑い夏にやる気を出させる本5選

 2015年の夏は暑すぎる。暑さが続くと、食欲がなくなったり、気力が衰えたりする。すなわち、いろいろなことに対して「やる気」が失われる。しかし、暑いからといって、一度ダラダラと過ごすクセが付いてしまうと、涼しくなってきたときに、急にエンジンをかけようとしても難しい。そこで、自分のエンジンを完全に止めてしまわないように、暑い夏でも、読むとやる気にさせてくれる本を5冊紹介する。ダレた気持ちに活を入れるというよりも、「これくらいなら、すぐできそう」と思える要素があるのがポイントだ。


「自分を変える1つの習慣」

「自分を変える1つの習慣」

 最初に紹介するのは、「今ちょっとの『楽』を優先させたがために、後々、苦労することになるのだ」という教訓から始まる本書。これだけでも、「暑いから」「疲れてるから」後回しにしようとしていたことに、すぐさま取りかからなければという気にさせられる。結局のところ、自分を変えて成功するには、面倒でもコツコツと続ける集中力をもつことという、身も蓋もない話なのだが、こうしたことは、何度でも言われなければ、分からないのが人なのではないだろうか。

 自分も「つい」やってしまいがちな、さまざまな問題行動が取りあげられ、そのようなことは、自分のためにならないのだと、その都度最もな解説が並ぶため、「それができれば苦労しないよ」と思うかもしれない。しかし、それこそが「自分を変えること」を阻む要素なのだと、最後に実感する。


「シンプルに考える」

「シンプルに考える」

 一般化された考えではなく、もう少し身近な話を読む方が面白いと思える人には本書がお勧めだ。今や、LINEが身近なコミュニケーションツールだという人は多いが、本書はそのLINEを作った会社の元社長による仕事術の本だ。今でこそ、成功している会社と言えるが、これまでの道のりは、決して順風満帆ではなかったそうだ。数多くの失敗も経験してきたからこそ、導きだされた方針は、国際社会で戦っている会社をして想像されるものとは、まったく異なる「シンプル」なものだ。

 本書には、森川氏がLINEに入る前にいた会社での経験や、当時感じていたこと、疑問に思ったことなども綴られているが、同じ悩みを今まさに抱いている人には、勇気を与えてくれるヒントになるのではないか。


「すぐやる人に変わる 心理学フレームワーク」

「すぐやる人に変わる 心理学フレームワーク」

 もう少しピンポイントで、自分に響くヒントが欲しいと思うなら、本書がいいだろう。見開き2ページで、問題とその解決法が示されているので、本を1冊、最初から最後まで通して読む気力がないときにぴったりだ。例えば「毎日が漫然と過ぎていって、やる気が起きない」と感じているなら、58ページの「具体的で現実的な目標設定がやる気を高める」を読むだけでも、すぐに行動を変えられるかもしれない。また、ストレスを感じているのなら、ストレスに関する第8章を読むなど、「用途に応じて読む」というサプリメントのような使い方ができる。

 本書は、「すぐやる人に変わる」というサブタイトルにあるように、基本的には、すぐやる人になるためにどうするかが書かれている。その点では、「先送りするな」という『自分を変える1つの習慣』とも考えが共通するので、合わせて読むと、「やらなければ」という気持ちが増してくるだろう。


「似ている英語」

「似ている英語」

 そんな自己啓発書やビジネス書を読んだところで、やる気はおきないという人には、勉強にもなる写真集はどうだろう。本書は、前作「似ていることば」の続編で、英語の似ている言葉を比較している写真集だ。例えば「key」と「lock」。分かりやすく美しい写真が見開きで並んでいる、そのページを見た瞬間、「なるほど!」と違いが分かる。「frog」と「toad」、「ape」と「monkey」など、意外に使い分けてなかった英単語の違いが、次々と分かるようになる。

 解説やコラムも豊富で、しかもトピックが多岐にわたるため、つい読みふけってしまうほどだ。もちろん、写真をパラパラと眺めるだけでもいい。かわいい動物の写真から、美しい風景や身の回りにある物まで、美しい写真は、見ていると癒される。


「ラクガキノート術」

「ラクガキノート術」

 最後は、紙とペンさえあれば、今すぐ「やってみる」ことができることを教えてくれる本書。「イラスト」というと、ハードルが高く感じるが、「ラクガキ」というと、絵心がなくても描けそうだと思えてくるから不思議だ。1本の直線を描いてみることから始め、線の一部を変化させてみたり、円、四角形、三角形などの単純な図形を組み合わせたり、吹き出しを描いたりするだけでも、自分のノートや手帳の印象がガラリと変わる。

 たしかに、本書で紹介されているラクガキは、圧倒されるようなイラストレーションではない。本書で言うラクガキとは、「楽しんで描く」という「楽描き」なのだそうだ。まずは気楽に取り組むのが吉か。

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