前述のプレイリストはFor Youに表示されており、タップして聴き始め、マイミュージックに追加し、あとからでもすぐに呼び出せるようにした。しかしApple Musicが用意する他のプレイリストにアクセスしようと思うと、For YouタブではなくNewタブを探さなければならない。
Newタブの役割は前項でも紹介した通り、新譜や注目のトラック、Connectに投稿された最新投稿に含まれる楽曲やビデオなどだ。これに加えて、プレイリスト群にアクセスするためのバナーもまた、Newタブの中にある。
プレイリスト群へのアクセスは、「Apple Editorプレイリスト」「アクティビティプレイリスト」「Curatorプレイリスト」の3つのバナーから行える。
前述のハモンドB–3にフォーカスをあてたプレイリストは、このうちの「Apple Editorプレイリスト」→「ジャズ」の中に収められている。しかしアクセスして驚くのはその膨大なプレイリストの数で、スクロールによる指の疲れから、発見するのを断念したほどだ。
今回はFor Youに表示されることによって発見できたため、このタブの価値を実感したのである。
ジャズのプレイリストには、アーティストの入門編となる「はじめての」シリーズや「おしゃれな夜」といった雰囲気に基づくものが用意されている。他のジャンルについても同様だ。
またJ-POPなどは、プレイリストを作る「キュレーター」をフォローでき、最新のプレイリストをConnectタブやNewタブの新着情報から見つけられるようになる。
プレイリストについても、おすすめを提示してくれるFor You、新しいプレイリストを探せるNew、フォローしたキュレーターの最新プレイリストが見られるConnectと、各タブの役割がきちんと分けられている。
しかしこれだけ膨大な数を用意し、Apple Musicの「聴き方」の中心となるプレイリストを、主たるタブとして用意してもよいのではないかと思う。あるいは、Newタブが役割を担いすぎている印象も感じている。
膨大なカタログの「聴き方」や聴くための「軸」を提供する、人が介在するプレイリストとその流通は、Apple Musicらしさを作り上げていく上で非常に重要な役割を担うことになると予測できる。
そして、Apple Musicユーザーは、自分で作ったプレイリストを共有して他の人にもApple Music上で楽しんでもらえるのだ。しかも、iPhone上からプレイリストの編集を行える。
前述の通り既に膨大にあるAppleが用意したプレイリストと、ユーザーが公開するプレイリストによって、音楽の楽しみ方は進化していくのかもしれない。
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