複数の大手報道機関が匿名の情報筋の話として報じたところによると、モバイル決済会社のSquareは、新規株式公開(IPO)のための書類を非公開で米証券取引委員会(SEC)に提出したという。Squareは、Twitterの共同創設者であるJack Dorsey氏が作り上げたもう1つの企業だ。
これらの報道から、Dorsey氏とTwitterの現状に新たな見方が加わる。Dorsey氏は、Squareでフルタイムの最高経営責任者(CEO)としての役割を維持しながら、Twitterの暫定CEOを務めている。
Twitterは、6月にDick Costolo氏が辞任して以降、新たなフルタイムのCEOを探している。そこでDorsey氏の名前が挙がり、同氏も(創設後1年半にわたってCEOを務めた)Twitterにフルタイムで戻るという考えに興味を持っていると報じられているが、Squareでのポストを手放すつもりはないとも述べている。IPOはこの発言を裏付けるものかもしれない。IPOの前にDorsey氏が去れば、潜在的投資家に対して不適切なメッセージを送ることになりかねない。しかも、Twitterの取締役会は、新CEOはこのポジションにフルタイムで専念しなければならないと述べている。
Squareは、小さな白いプラスチック製のカードリーダーで最もよく知られているだろう。これをスマートフォンやタブレットに差し込めば、小規模事業者でもクレジットカード決済を受け付けることができる(Squareは手数料を課すことで利益をあげている)。同社は、「iPad」をPOSシステムに変える「Square Stand」も開発している。さらに6月には、「Apple Pay」での決済に対応したワイヤレスガジェットを発表した。これを利用すれば、顧客はカードをリーダーに通す必要がなく、パッドのようなスキャナの近くで自分の「iPhone」をかざすだけでいい。
今回の書類提出は、「Jumpstart Our Business Startups Act」(JOBS法)に基づいて行われたと報じられている。JOBS法は、年間売上高10億ドル未満の企業がIPO書類を非公開で提出し、SECとの詳細なやり取りも開示せずに行うことを認めるものだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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