「Apple Pay」の競合サービスがさらに増えようとしている。
Businessが複数の情報筋の話として報じたところによると、WalmartとTargetを含む多くの大手小売業者が支援する新しいモバイル決済サービス「CurrentC」の限定トライアルが8月に店舗で開始されるという。CurrentCは2015年中に全米で提供が開始される予定だ。
このトライアルにより、参加小売業者各社は一般の人々にCurrentCスマートフォンアプリを広く利用してもらうという目標に一歩近づくことになる。CurrentCは約3年前に開発が開始された。この3年の間に、モバイル決済分野の競争は激化の一途をたどっており、Appleの決済システムやGoogleの「Android Pay」、PayPalが消費者の関心を引こうと躍起になっている。そのため、CurrentCの支援企業がそれらのライバルと競争して地盤を固めるためにも、努力が必要になるだろう。CurrentCは2014年にハッキングの被害に遭っており、そのことに対する消費者の懸念を鎮める必要もある。
CurrentCを運営する「Merchant Customer Exchange」(MCX)と呼ばれるグループの関係者にコメントを求めたが、得られていない。
米国では、何年も前から多くの企業が消費者にクレジットカードや現金ではなく携帯電話でさまざまなアイテムの決済を行ってもらおうと策を講じているが、消費者の関心はそれほど高くない。2014年にApple Payが登場し、モバイル決済業界に対する関心が一気に高まったことで、同業界は活性化した。調査会社のeMarketerによると、モバイル決済は2014年には35億ドル規模だったが、2018年までに1180億ドル規模に達する見通しだという。現在、多くのテクノロジ企業や決済企業、小売業者がこの新市場のシェアを求めて激しい競争を繰り広げている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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