ノキア、ドバイで鉄塔の検査やネットワーク性能の計測にドローンを導入

 フィンランドNokia傘下のネットワークインフラ事業会社であるNokia Networksは、アラブ首長国連邦(UAE)でモバイルネットワークサービスを手がけるduに協力し、通信速度の計測、基地局用鉄塔の検査、基地局間LoS(見通し状況)の確認、基地局配置プランニング用のデータ収集にドローンを利用する。


モバイル通信の状況を計測(出典:Nokia)

鉄塔を検査するドローン(出典:Nokia)

 このドローンには分析用アプリケーションをインストールしたスマートフォンを載せ、duのネットワークの状況を調べさせる。ドローンによる計測は、人間が歩き回るよりも効率よく短時間で作業ができる。

 計測したデータは自動的にサーバへ送信されるため、迅速に分析してネットワーク性能の向上につながる対策を実施できる。ドローンでリアルタイムに近い計測とネットワーク調整が可能になることから、Nokia Networksは2万5000人を収容できるDubai International Stadiumで大きなイベントが開催される際のサービス改善に活用する考えだ。

 鉄塔の検査をドローンで行うと、作業員が鉄塔に登る必要がなくなる。検査にかかる時間を短縮できることはもちろん、作業員の安全も確保できる。特に、悪天候で鉄塔に登ることが危険な状況で威力を発揮する。さらに、従来は難しかった、鉄塔を上空から検査する作業も可能になる。

 ドローンを使えば、電波を乱したり吸収したりする建物や樹木の存在を鉄塔建設前にさまざまな場所や高さから確認できる。その結果、LoSを確保する作業が容易になるだろう。


邪魔な樹木があるかなどLoSを確認(出典:Nokia)

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