スイスの国営郵便会社Swiss Postは、ドローンが物品配達に活用できるかを検討するため、ドローンの飛行試験を始める。
Swiss Postは、ドローンが配送業務に利用できるかどうかについて、Swiss International Air Linesの航空貨物部門であるSwiss WorldCargo、荷物運搬用ドローンを手がける米Matternetと協力し、2015年春から検討してきた。今回の試験では、Matternet製ドローン「Matternet ONE」を使い、ドローン配達に必要な技術やコストを調査する。
Matternet ONEは、小さな荷物を運ぶために開発されたドローン。最大1kg強の荷物を載せて、10km以上離れた地点まで自律飛行できる。
Swiss Postは、ドローンが広く商用利用される時期を早くても5年後と見込む。そして、バッテリ駆動時間などの技術的な制約や、法規制のような問題をそれまでに明確化する必要があるとした。
ただし、ドローン配達が実用化されても、日常的な配達業務には使われないという。Swiss Postは、あくまでも例外的な配送手段であり、災害で孤立した被災地に救援物資を届けたり、研究所などに試料を緊急輸送したりといった場面での活用に限定されるという。
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