富士フイルムは7月8日、スマートフォンやデジタルカメラなどで撮影した画像を、スマホ感覚の快適なタッチ操作で簡単にプリント注文できる「Wonder Print Station(ワンダープリントステーション)」を同日より写真店や大手家電量販店などのプリントショップ向けに発売すると発表した。
Wonder Print Stationは、タップやスワイプによる画面切り替えや画像スクロールといったスマホやタブレット端末のような直感的なマルチタッチ操作で、簡単にプリントを注文できるのが特長だ。
端末に画像を取り込むのは、スマートフォンとのケーブル接続(iPhoneのみ)またはWi-Fi接続だ。撮り溜めた大量の画像を読み込む場合でも、最短5秒でスピーディーに画像を表示できるという。スタンプやらくがき入力など、画像編集機能も充実している。
また、独自の画像解析技術を活用したソフトウェア「イメージオーガナイザー」が、読み込んだ画像を自動で解析し、点数付けをする。点数が高く「上手に撮られた画像」には星印を表示して利用者の画像選びをサポート。初めて操作する人やたくさんの画像を持っている人でも直感的に分かりやすく使える操作方法を特長とする。
今回の端末を開発した背景について、富士フイルム 宣伝部長の松本孝司氏は、従来のただプリントするだけの写真プリントのイメージを変え、今の時代のニーズに合ったデコレーションを取り入れたスマートフォン向けの写真プリントを提案したいと説明する。
「今はスマホの時代。スマホの利用率は全体で約6割、10~20代は約8割が持っている。1人あたりの画像の平均保存枚数は約450枚で、スマホの写真をプリントしたいという需要が高まっている。スマホ時代の用途は自分のためでなく、誰かに贈るため。『サプライズ!』はいまの女子高生が大好きな言葉で、オンラインでつながればつながるほど、リアルでのつながりを求める」(松本氏)とし、写真とサプライズをかけた“写プライズしよう”をキャッチにCM展開する。
富士フイルム イメージング事業部 統括マネージャーの種田進氏は「スマホによって写真が持つイメージも変わってきている。従来主流だったLサイズからの脱却が必要」と説明した。
最近はSNSでも見かけるようになったが、複数の画像を1枚にまとめてプリントする「シャッフルプリント」が人気だ。写真にスタンプやコメントなども付けられる。同社のプリント需要を見ても、シャッフルプリントは2013年度から徐々に伸びており、2015年度は前年比3倍の120万枚を見込む。さらに、複数の写真から自動でレイアウトして1冊のアルバムにできる「Year Album」は前年比2倍の40万冊を見込む。
また、2014年2月に原宿にオープンした直営写真店と同様のショップを、2015年6月に中国・上海とフィリピンのマニラでもオープンした。「日本だけではなく“写プライズ”の輪を広げていく」(種田氏)とし、今後もスペインなどさらにグローバルで拡大していく方針だ。
新プロモーションのキャラクターとして広瀬すずさんを起用。自身の誕生日にモデル仲間からサプライズで写真をもらうCMを展開する。広瀬さんへのプレゼントは秘密のまま進行したドキュメンタリー撮影だったという。思いがけないプレゼントをもらった広瀬さんは、「世界で1つしかないもので、自分のために作ってくれたと思うと嬉しい。必ず喜んでくれると思うので、写プライズをしかけてみて」とアピールした。
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