CRI・ミドルウェアは7月7日、スマートフォンゲーム開発向け「CRIWARER」において、Androidアプリ開発の課題として挙げられる音ズレ(音声再生遅延)を解決する「Android 音声再生遅延推測機能」を搭載すると発表した。これにより音楽とゲーム描画のズレを自動補正するスマートフォンゲームの開発が可能になるとしている。
スマートフォンゲーム開発のなかでも、Android端末では音声再生が遅延する事例が多くあり、それが開発者の大きな課題となっていると指摘。映像に対してBGMがズレる、画面タッチに対して音が遅れて鳴るといったことが起き、リズムやタイミングを必要とするゲームにおける問題のひとつとしている。
音と映像のズレを解消するためには、遅延時間をアプリ内にデータとして持ち、プログラムで音と映像を一致させる必要があるのだが、Apple1社が開発するiOS端末とは異なり、Android端末は各社から多種多様な機種が開発され、遅延時間も機種によって異なるといった事情から機種ごとにその遅延対応を行わなければならず、スマートフォンゲーム開発工数増大の一因になっているという。
Android音声再生遅延推測機能は、各Android端末で生じる音声再生の遅延時間をアプリ実行時に推測・算出し、音楽とゲーム描画のズレの補正する処理を行う機能。これによって、アプリ内で遅延推測値の算出から補正まで行えるため、あらかじめ機種ごとの遅延時間を計測しておく必要がなく、どんな端末にインストールされても、アプリが音ズレを自動補正を行う。これによって開発工数の大幅な削減と、ユーザーに心地良いゲームプレイの両方を実現できるとしている。
この機能は、CRIWAREの統合型サウンドミドルウェア「CRI ADX2」で使用可能。このほかタッチ音や操作音といった、ユーザーの操作に対する発音タイミングの遅延をできるだけ縮める「低レイテンシ再生機能」も備えているため、Android端末の遅延対応への負担を最小限に抑え、リズムやタイミングが心地良いゲームが開発できるとうたっている。
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