英BBCはニュースサイト「BBC Online」に掲載された記事のうち、米GoogleがEU(欧州連合)司法裁判所の判断に従って検索結果から削除しているウェブページのリストを公開した。
EU司法裁判所は、EUの最高裁判所にあたる機関。市民には「忘れられる権利」があり、自分自身に関する検索結果を削除するようGoogleに要請できるという内容の判決を2014年5月に下した。Googleなどの企業に対しては、個人情報へのリンク削除義務があると判断した。
Googleはこの判決を受け、個人の損害につながる情報を削除してきた。ただし、Googleの削除作業は、検索結果で該当記事を非表示にしているだけで、BBC Onlineのサイトには、閲覧可能な状態のまま残っている。
こうした動きに対しBBCは、どの記事が削除されたかBBC Onlineの読者に伝えることを重視しており、今回のリスト公開を「(Google検索で記事が見つけにくくなった)問題の議論に役立ててほしい」とした。
BBCのリストでは、Googleの検索結果から削除されたとする記事は月別にまとめられており、2014年7月から2015年5月までの11カ月間に200本弱の記事が削除されたという。その中には、「女性が死亡した交通事故」「行方不明の男性」「ホテル立てこもり事件」に関する記事などがある。
BBCは今後、検索結果から削除された記事を同リストに毎月追加していくという。
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