エプソン、業務用ヘッドセットを9月発売--スマートグラス「MOVERIO」の発展型 - (page 2)

 発表会では、京セラコミュニケーションシステム、新日鉄住金ソリューション、国際航業、CRESTECが開発したMOVERIO Proを活用するソリューションを展示したほか、ミドリ安全はMOVERIO Proの装着をサポートする作業着を公開していた。


エプソン販売 代表取締役社長の佐伯直幸氏

 発表会に登壇した、エプソン販売の代表取締役社長である佐伯直幸氏は、MOVERIO Proを開発した背景として、コンシューマ向けのMOVERIO BT-200を企業がビジネス現場で活用している事例を紹介。

 近畿日本ツーリストがBT-200を導入してARガイド付き観光ツアーを商品化したり、新日鉄住金ソリューションがBT-200を活用して作業者向け遠隔作業支援システムを開発したりといった事例を挙げ、「産業競争力の強化、世代交代による人材不足、ICT技術の進化などを背景に、従来のスマートデバイスでは解決できないビジネス課題に活用できるものとして、作業現場においてウェアラブル端末に対する期待が高まっている。ハンズフリーで使用したい、視認性の高いものがほしい、作業現場で作業者の位置情報を管理者が把握したいといったニーズにBT-200の強みが発揮された」と語った。

 その上で、MOVERIO Proは従来のコンシューマ向け製品に装着性、堅牢性、利用継続性、機能性といった付加価値を加え、作業用途への最適化と機能強化をしたとしている。画像や情報で指示やマニュアルを確認しながら作業が行えることで作業者のスキル格差を解消したり、遠隔地と通信で結んで現場の状況に応じたリアルタイムな作業支援ができたり、センサが計測する位置情報や作業者の動きを確認しながら効率の良いナビゲーションができたりといったメリットを、製造、設備管理、物流、旅客・運輸、ライフライン、土木・建築など幅広い業界に提供していきたい考えだ。

 価格はオープンプライスで、想定直販価格は36万円。日本国内での販売は3年間で約1万台を予定。今後、欧米での発売も予定しているという。


MOVERIO Proを活用した遠隔作業のデモ。遠隔地にいるオペレータの画面左には作業者のMOVERIO Proのカメラが捉えた映像が表示される

遠隔地にいるオペレータが送信した指示や画像を元にロボットのメンテナンスを行う作業員

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