Alibabaの共同創設者で会長のJack Ma氏が米国時間6月9日、ニューヨークのホテルWaldorf AstoriaのグランドボールルームでThe Economic Club of New Yorkのメンバーを前に講演した。Ma氏は、「我々が米国を侵略しに来るのはいつになるだろう?」と冗談を飛ばした上で、そのような見方を否定すべく、次のように述べた。「我が社の戦略は、米国の小規模企業が中国に行き、自らの製品を中国で販売するのを支援することだ」
だが、米国の観測筋や競合企業がMa氏の言葉を信じなかったとしても無理はないだろう。中国が2位に迫っているとはいえ、米国の小売市場は今でも世界最大の規模を持つ。つまり、AmazonやeBayなどの企業は、いつの日か巨大な新しい競争相手と直面し、米国の消費者がAlibabaという名前を知るようになる可能性があるということだ。
今のところ、Alibabaは利益のほぼすべてを中国であげており、米国での露出はほとんどない。同社は2014年、「11 Main」というオンラインショッピングサイトを米国で立ち上げたほか、いくつかの米国企業に出資もしている。また、同じく2014年には、ニューヨーク証券取引所に上場して250億ドルの資金を調達し、ウォール街を熱狂させた。これは米国史上最大規模の新規株式公開(IPO)だった。
だが、Ma氏の計画はこれにとどまらない。同氏によれば、目標は自分の会社をWalmartよりも大きくし、最終的に、総販売高(Alibabaのウェブサイトで販売される製品の総額)を年間1兆ドルにすることだという。
「我々は競争をしにここへ来たわけではない。小規模企業を(中国に)連れて行くためにここに来たのだ」とMa氏はこの日、聴衆に向けて語った。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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