DJIのクアッドコプター「Matrice 100」(M100)は、単なる航空写真プラットフォームではない。
DJIは、「Phantom」シリーズや「Inspire 1」などのカメラ搭載ドローンで最もよく知られているが、M100は、航空関連の新しいハードウェアやソフトウェアソリューションをテストする開発者と研究者向けに作られている。無駄のないデザインのM100は、通信や電源用の複数のポートや拡張ベイを備えており、特定のプロジェクトのニーズを満たすように組み立てる準備が整っている。
また、DJIの映像伝送技術「Lightbridge」を使用して、赤外線サーマルカメラなどのHDMIやアナログビデオの出力を備えた各種カメラから、モバイルデバイスにライブ映像をストリーム送信できる。さらに、Inspire 1に搭載されている4Kカメラ「X3」およびジンバル(カメラを安定させる装置)にも対応する。
M100はDJIの「Guidance」システムと連携させることができる。DJIによると、Guidanceは初めて商用化された飛行衝突回避プラットフォームだという。Guidanceは超音波センサとステレオカメラを使用して自らの位置を判断し、M100が障害物にぶつかるのを阻止する。Guidanceは、USBおよびUART接続ポートを備えた他のロボットシステムとも連携できる。
M100とGuidanceはどちらもソフトウェア開発キット(SDK)が用意されており、開発者は航空データや、モバイルアプリおよび機載のフライト制御機能にアクセスできる。
DJIはさらに、Inspire 1と「Phantom 3」のSDKも発表した。ソフトウェア開発者はこのツールにより、クアッドコプターを制御する新たな方法、たとえば仮想現実ヘッドセットや、ハンドジェスチャーを用いる仕組みを開発できるようになる。
DJIでPRマネージャーを務めるMichael Perry氏は、「われわれはすでに『Oculus Rift』との連携に加えて『Leap Motion』との連携を確認しているので、開発者は実験的なユーザーインターフェースを試すことができる」と述べた。
DJIのMatriceは3299ドル、Guidanceシステムは999ドルで事前予約受付が開始された。学術機関には割引が適用される。いずれも6月末に出荷される見込みだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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