日本音楽著作権協会(JASRAC)は6月9日、BGMを利用していながら音楽の著作権手続きが済んでいない全国171事業者、258施設(美容室、理容店、アパレル店、飲食店ほか)に対する民事調停を全国の簡易裁判所に申し立てたと発表した。
同協会によると、BGMを流す施設の著作権管理を開始した2002年当時は、音源を提供している日本BGM協会および、全国有線音楽放送協会加盟社などが施設に代わって日本音楽著作権協会に著作権の手続きを行っていたことから、適法に利用されていたという。
しかし、BGM音源の多様化(市販のCD、携帯音楽プレーヤー、パソコン、インターネットラジオなど)により、施設ごとに個別に著作権の手続きが必要になったのにも関わらず、未だに手続きが行われていない施設が多く存在しているとし、繰り返しの催告に応じない施設に対し民事調停の申し立てを行った。全国各地に所在する15の支部が、一斉に法的措置を行った初のケースだという。
同協会では、今年度の6月と7月を「BGM手続き推進月間」と定め、日本BGM協会および、全国有線音楽放送協会と共同で、店舗などの施設がBGMを適法に利用するための活動を推進していくとしている。
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