楽天は6月2日、金沢市と連携協定を締結したことと、富山銀行と業務提携を結んだことを発表した。3月に開設した北陸地域(富山県、石川県、福井県)の統括拠点である金沢支社を中心として、同地域での事業拡大を着々と進めている。
金沢市との連携では、楽天が提供するさまざまなサービスによる連携協力を通じて、金沢市の地元企業、事業主を支援する。具体的には、(1)女性支援、起業家育成、商店街活性化など各種ECセミナーの開催、(2)地域の魅力を伝える「金沢かがやきブランド」認定商品などの紹介や販売の検討、(3)金沢市内の宿泊施設や旅行者の動向に関するセミナーの開催――の3点という。
一方、富山銀行との業務提携では、富山銀行の取引先でネット通販事業を新たに検討する企業や個人事業主を対象に「楽天市場」への出店を提案する。楽天では具体的な内容として、(1)富山銀行から取引先に、楽天市場のサービス概要の説明、(2)ネット通販を希望する企業と個人事業主の情報提供と紹介、(3)楽天から企業と個人事業者への出店詳細の説明、(4)出店契約締結までの支援と出店後のEC運営の支援――の4点を挙げている。
北陸新幹線の開通後、北陸地域の観光やビジネスの中核拠点として注目される金沢市。楽天は金沢支社に、楽天市場の出店店舗や「楽天トラベル」の契約施設へのサポート体制を敷いたほか、出店提案をする専門組織を配置。当初22人のスタッフで業務にあたっている。
経済産業省が5月29日に公表した「電子商取引に関する市場調査」(PDF)によれば、2014年の国内EC(BtoC)市場規模は前年比14.6%増となる12兆7970億円。また、すべての商取引金額(商取引市場規模)に対する電子商取引市場規模の割合を指す“EC化率”は、前年比で0.52ポイント増えて4.37%だった。
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