Intelが、同じチップメーカーのAlteraを現金約167億ドルで買収することで合意した。この買収は、Intelのデータサーバ事業と「モノのインターネット」事業にとって追い風になる可能性がある。
Intelは米国時間6月1日、Alteraの株式を1株54ドルで獲得することを明らかにした。買収手続きは6~9カ月後に完了予定だという。
Intelの最高経営責任者(CEO)Brian Krzanich氏は、「この買収によって、われわれはムーアの法則の力を利用し、次世代ソリューションをただ改善するだけでなく、より多くのことをこなせるようにしていく」と、ムーアの法則に言及して語っている。ムーアの法則はちょうど50年前に出された予測であり、PCやスマートフォンといったデバイスの小型化、高機能化、低価格化を実現するチップの性能に関して、これまで目覚ましい先見性を発揮している。
両社はこれまでも密接に協力しており、Intelは1日、Alteraの製品を自社のデータサーバ用プロセッサ「Xeon」に組み込む計画を明らかにしている。Alteraは今後、Intelの事業部門となる。
GartnerのアナリストSergis Mushell氏は同日、今回の合併はチップ業界の成熟を示すものでもあり、いずれ一握りの企業が市場の大部分を動かすことになるはずだと語った。
さらにMushell氏は、業界を少数の巨大企業が構成することは、セキュリティやその他の機能の統合が進むなど、テクノロジ面ではプラスかもしれないが、消費者にとっては市場の独占が進み、価格が上昇する危険があると述べている。
またAlteraの買収はIntelにとって、同社が支配的地位にあるデータセンター事業の強化にもつながるはずだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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