Googleは米国時間5月29日、サンフランシスコで開催した同社の開発者カンファレンス「Google I/O」で「Project Vault」を発表した。携帯端末やコンピュータで通常はストレージデバイスとして使用されるmicroSDカードに、デジタルセキュリティシステムを搭載したサービスだ。
「Project Vaultは、ユーザーのためのデジタルモバイル金庫だ」と、GoogleのAdvanced Technology and Projects(ATAP)グループの責任者で同プロジェクトを統括するRegina Dugan氏は述べた。「小さなパッケージで、大きなセキュリティを実現する」(Dugan氏)
Vaultカードは基本的に、スマートフォン所有者の個人情報を保護するセキュアなコンピュータといえる。例えば、アプリからのチャットメッセージを暗号化またはスクランブルして認証レベルを引き上げ、ユーザーが確かに所有者本人であることを確認することができる。カードそのものに近距離無線通信(NFC)チップが搭載されていて近くの端末と通信が可能で、ストレージ容量は4Gバイト。Googleの「Android」、「Windows」、Appleの「OS X」を含む任意のOSがVaultカードを認識可能だが、ソフトウェアはすべて、microSDカード上で稼働する。
Googleはまず、エンタープライズ企業向けにこの技術を開発する予定だ。大企業が求める高い水準を満たせば、消費者の基準も満たすことになると考えている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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