主婦向けクラウドソーシングサービス「シュフティ」を運営するうるるは5月20日、同サービスのAPIを公開した。各社とシュフティのシステムを連携させることで、サービス利用時、仕事の登録や納品データの受け取り、検収結果の連絡などを自動化する。企業によるクラウドソーシング需要の拡大を受けて、シュフティの活用を促進したい考えだ。
連携を推奨する取引規模は、毎月数十万単位の発注をしている企業で、20~30人以上の在宅ワーカーとの受発注が定常的に発生する場合。受注者が主婦であるシュフティの特性上、目視によるデータ収集やデータ入力、サイト監視などのサービスと相性がいいとしている。なお、シュフティの現在の累計会員数は約13万件。2015年内に25万件にまで増やすのが目標という。
うるるによれば現在、中小企業から大企業まで規模によらず、サービスの基幹部分のデータベース構築などで、クラウドソーシングを通じて多数の在宅ワーカーに大量の発注をする企業が増えているという。
一方で、発注人数が多くなると、見積もりや確認、発注、納品、評価などのコミュニケーションが個別に発生し、管理の手間が増える。これにより、企業側の担当者の負荷が増し、その工数の限界が企業の事業成長を制限する要素になる事態が発生しているそうだ。
うるるのシュフティ事業部部長である田中偉嗣氏は、クラウドソーシング業界の動向について「CGS(Crowd Generated Service)化が進んでいる」と語る。
たとえば、クラウド名刺管理サービス「Sansan」が名刺の画像データをクラウドソーシングを活用して人力で入力したり、自動家計簿アプリ「Dr.Wallet」がレシートのデータを人力で入力したりしている。今後、このようなサービスが増加すると考え、APIの提供に踏み切ったという。
クラウドソーシング市場は拡大を続けている。矢野経済研究所の調査では、2015年度は618億1000万円で、2017年度にはその2倍以上の1473億8000万円に成長すると推計されている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
住環境に求められる「安心、安全、快適」
を可視化するための“ものさし”とは?
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス