マニア向けのスペックが満載のZenFone 2だが、意外な点は「キッズモード」といった子供向けや「簡単モード」などが充実しており、老若男女、誰でも使える端末に仕上がっているところだ。SIMフリー機には携帯電話キャリアのお仕着せアプリなどがなく、どちらかと言えば素っ気ないところを覚悟していると少し拍子抜けしてしまうだろう。
UIは独自のZenFone UIを搭載している。NEXUSシリーズのようなピュアなAndroid機からするとりASUS独自のチューニングがなされている印象を受ける。
とはいえ、全体的にはZenFone UIもそれほどAndroidの標準的なものから逸脱するものでもなく、むしろ使いやすく親しみやすいように、色やデザインなどがリデザインされているという印象だ。
また、ASUS独自のアプリが多数入っているが、混乱するほど機能がかぶるアプリもない。何度も通知が出て独自IDのあるサービスに入会を促すようなこともない。
素のAndroidとは言えず、アイコンや雰囲気も素のAndroidとは異なっているが、お仕着せのアプリや、最初にアンインストールまたは無効化しておかないと何かのたびに使い勝手を邪魔するようなものはないという印象だ。
独自の操作性を要求しないZenFone UIだが、シンプルでわかりやすいのが「簡単モード」。ホーム画面に大きなアイコンが並ぶだけといういたって単純なモードだが、よく使うアプリが何十個もある人でもなければ、これで事足りる。
むしろ、アイコンが大きくなってアプリの起動間違いがなくなる。しかも、全アプリの表示もワンタッチなので、よく使うアプリもたまに使うアプリもすぐに起動できる。機能という機能がないに等しいUIのため、ちょっとした長押しでアイコンのどこかに行ってしまったり、並びが崩れるという心配もない。
そして、簡単系アプリでありがちな、簡単そうに見えて格好悪さがにじみ出てしまうこともない。これはシンプルなだけで、そういう印象がない点も良い点だ。これを常用しても良いと感じるくらいである。
続いてボディを持った感覚では、ZenFone 2の写真などから想像する背面のメタリックな質感は、持ってみるとプラスチックであることがすぐにわかる。持った瞬間にわかるプラスチック然とした質感に、事前に写真を見て期待してのぞむとギャップが激しい。
これは重量が軽い印象を受けるので、決して悪いことではないが、それとは別にもうひとつ問題がある。背面パネルプラスチックの縁にバリのようなものを感じること。細かく見てみると背面プラスチックと前面側のパーツの間にわずかな隙間があり、バリがあるように感じる。手にケガをしたり痛くなるというほどのものではないが、丁寧な仕上げをしていないものを持ったという印象を感じる。
気になる点はそれくらいで、あとは、概ね良好だ。背面がフラットな端末が多い最近では大きくラウンドした形状はやや世代を感じるが、机などに置いた状態から持ち上げる際にも手にとりやすく、背面のスピーカがちょうど台に反射する形で正面に届くため、音も聴きやすくなっている。
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