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パイオニア、事業譲渡などで特別利益--2015年度はカーエレに資本集中

加納恵 (編集部)2015年05月12日 19時41分
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  • 2015年3月期の通期連結業績

 パイオニアは5月12日、2015年3月期の通期連結業績を発表した。売上高は前年並みの5017億円、営業利益は売り上げの減少や為替影響などにより前期比30%減の78億円となった。同社では、3月2日にホームAV、電話機、ヘッドホン関連、DJ機の各事業を譲渡しており、特別利益281億円を計上。これにより当期純利益は同27.6倍の146億円で大幅増益となった。

 カーエレクトロニクスは、カーオーディオ、カーナビともにOEM事業が順調に推移し、売上高は前期比2%増の3556億円、営業利益は、原価率が良化したものの、為替影響、販売費や一般管理費の増加により前期比から14億円悪化した110億円となった。

 ホームエレクトロニクスでは、光ディスクドライブ関連が売上に寄与したものの、ホームAVやDJ機器事業譲渡の影響もあり、売上高は同6%減の1047億円、営業損失も23億円の赤字となった。

 その他部門ではFA機器の増加により、売上高は8%増の414億円、営業損失も7億円良化し、1億円の赤字となった。


パイオニア代表取締役兼社長執行役員である小谷進氏

 パイオニア代表取締役兼社長執行役員である小谷進氏は「カーエレクトロニクスを中心とした事業体制に移行し、経営資本もここに集中する」と2016年3月期の動きを説明。カーエレクトロニクスの今後の取り組みとして、テレマティクスサービスによる業務用事業に本格参入するとした。

  • 事業ポートフォリオの再編

 業務用カーナビは「Vehicle Assist(ビークルアシスト)」と呼ばれるもので、車載機にクラウドサービスを合わせて提供する次世代型サービス。営業系、配送系の業務運行管理と運行支援ができるとしている。現在この市場では8割近くに業務用ナビが導入されておらず、パイオニアでは新たな事業拡大を狙う。

  • 2016年3月期の通期連結業績予想

 2016年3月期の連結業績予想は、カーエレクトロニクス事業は増収を見込むが、事業譲渡などの影響により、売上高は3%減の4870億円、営業利益は、売上減による売上総利益の減少や、減価償却費と先行開発費の増加を見込むが、原価率の良化や固定費減少により、前期並みの80億円を計画する。当期純利益は10億円とした。

 小谷氏は「グローバルに成長を続けるカーレクトロにクスに経営資源を集中させるため、ホームエレクトロニクスやDJ機器などの事業譲渡を実施した。カーエレクトロニクスを着実に成長させ、安定収益をあげることを目指す。2016年3月期は、減価償却費の増加、先行開発費用発生などにより利益的には低水準になるが、来期以降のための重要な1年になるだろう。パイオニアの進むべき正しい方向は決まった」とコメントした。

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