アップルは3月、MacBook Air、MacBook Pro、そして新型となるMacBookの3つのノートブック型Macを発表した。前者には第5世代Intel Core i5プロセッサ(Broadwell)を搭載し、これに伴う処理性能、グラフィックス性能の向上が行われた。2回に分けて、新しい13インチMacBook Proをレビューしていこう。
MacBook Proはかつて、13インチ、15インチ、17インチのラインアップをそろえ、アルミニウムの筐体を採用したプロ向けのノートブックだった。ところがMacBook Airが登場し、超薄型でアルミニウムのボディを備え、価格も低く抑えられると、仕事向けでもモバイルノートであるMacBook Airが主流となってMac全体の販売を押し上げた。
MacBook Airは光学式ドライブ、HDDを排除し、薄型化とバッテリ持続時間の向上を図る。遅れて2012年に、MacBook Proもゼロスピンドルモデルへと刷新され、薄型化が図られた。その代わり、MacBook Airとの差別化は、面積あたりの画素数4倍のRetinaディスプレイの搭載だった。
13インチMacBook ProのRetinaディスプレイは、2560×1600ピクセルのディスプレイを備え、標準解像度は1280×800ピクセルの表示として動作する。これまでのレビューでも強調してきたとおり、Retinaディスプレイは写真やビデオを扱うユーザーだけでなく、日々の文字を中心とした文書やスプレッドシートなどの表示も、印刷物のようななめらかさを体験でき、非常に見やすい。
特に、iPhoneやiPadを利用しているユーザーは日頃からRetinaディスプレイに触れていることもあり、一度RetinaディスプレイのMacを使い始めると、元に戻れなくなってしまう。筆者が薄さと軽さ、価格の安さを兼ね備えた魅力あるMacBook Airを選択できない理由もそれだ。
MacBook Proのデザインは、Retinaディスプレイも含め、2012年のモデルからは変わっていない。デュアルマイクの実装がマシンの右側面に配置された以外のオリジナルモデルとの差を見つけることは難しい。
2つのThunderBolt 2、2つのUSB、SDXCカードスロット、HDMIは、既存のMacBook Air、あるいは新しいMacBookと比較して拡張性に優れている。加えて、USB-Cのみの搭載となったMacBookと比較すると、既存のマシンをそのまま置き換えてすぐに使えるというメリットもある。
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