Microsoftは、「Windows 10」を2018年までに10億台の端末に搭載するという大胆な野心を抱いている。この目標を達成するために、同社は初めて、Windows 10のリリースから1年間、ほとんどのユーザーが新バージョンのWindowsに無償でアップデートできるようにする。Windows 10は2015年夏にリリースされる予定だ。
ただしMicrosoftは、その後、アップグレードの費用をいくらにし、将来的なアップグレードをどのように配信するかについては、まだ決めていないようだ。
MicrosoftのOS担当バイスプレジデントを務めるJoe Belfiore氏は米国時間4月30日、同社の関心事は、第一に、できるだけ早くクリティカルマスに達するよう同OSを普及させることだと述べた。
最初の1年が経過した後、Windows 10はどのように入手すればよいのだろうか。この点についてBelfiore氏は、サンフランシスコで開催中のMicrosoft年次開発者カンファレンス「Build 2015」の報道機関向けイベントで、「分からない」と述べた。
Microsoftは同社の最新版ソフトウェアへアップグレードする際に、顧客に料金を課すことはないとまでは述べていないものの、同社幹部らは、同ソフトウェアの価格設定よりも、できるだけ広範に普及させることにより重点を置いている。
アップグレードするユーザーは、「新しい機能や利点を長期にわたって」利用できるとBelfiore氏は述べ、そうした追加サービスには、アプリケーションやOSの完全なアップグレードが含まれると付け加えた。
Microsoftは、Windows 10で大きな賭けに出ている。新しいWindowsは、人々が使うあらゆるモバイル端末、あらゆるソフトウェアにとって、不可欠なものになる可能性がある。なぜなら、1つのOSで、あらゆる端末向けに開発されたユニバーサルアプリが動作可能だからだ。
結果として、Microsoftが自社の製品を提供し、販売する方法についての戦略も、まったく異なるものになっている。そのために、MicrosoftはWindowsの提供形態を1度限りのソフトウェアライセンスから永続的なサービスに転換した。同時に、Windowsが稼働していない端末であっても、多種多様な端末上で自社のアプリケーションを動作させようとしている。最終的に、Microsoftが必要としているのは、顧客に利用してもらうことだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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