この連載では、シンガポール在住の筆者が、日本から東南アジアに拠点を移し、テクノロジ企業で働く女性を紹介していきます。赴任、転職、起業などさまざまなきっかけで新たなキャリアの一歩を踏み出した彼女たちに、仕事の奮闘や自身の将来、海外で暮らすことなどについて聞きます。
今回紹介するのは、3月に初めてサービスを開始したばかりの起業家。シンガポールを拠点とする「memom」の代表、米岡和希さんです。「エンジニアリングのことはまったく分からない」と話す彼女が、アイデアを形にするために、どのようにして仲間を集め、また現地で必要な資金を集めようとしているのか、”現在進行形” の体験談をお伝えします。
社名と同じ名前のサービス「memom」は、子どもの写真を保存し、親しい人と共有するためのiOSアプリです。主な機能は2つあります。1つは、iPhoneのカメラロールに保存した子どもの写真をアプリにアップロードし、それをタイムライン形式で表示させること。子どもが2人以上いる人は、1つのアカウントでその子どもごとに分けて写真を表示させることもできます。
アップロード写真は、それが撮影された日付における、子どもの生後日数を添えて表示されます。子どもの成長を振り返ることができます。
もう1つの機能は、「コラージュカード」です。1週間に一度、もしくは2週間に一度、最近アップロードした写真から5枚を自動で選んでコラージュした、デジタルのカードがアプリに届きます。届いたカードに表示される写真は、自分で選びなおして編集することもできます。
完成したカードは、メールもしくは自分のFacebookアカウントのタイムラインで誰かにシェアすることができます。過去にメールでシェアした人の名前やメールアドレスなどの情報はアプリに保存されますので、毎回入力する必要はありません。
メールが送られてきた人は、そこに書かれたリンクを経由してアプリをダウンロードします。そして、アプリ内で「いいね」をしたりして、交流することができます。
「ミーモム」です。「memory(記憶する)」と「moment(瞬間)」を組み合わせた言葉です。これは名前を決めた後にたまたま気がついたのですが、「me(私)と「mom(お母さん)」の組み合わせでもあるなと(笑)。
アイコンの「ひつじ」は、私の中でなにかを優しく包みこむ「ウール」にアプリとの相性のよさを感じたこと。寝る時にひつじを数える習慣が、なんとなく先ほどの「memory(記憶する)」という頭のなかでの習慣と近いのではと思ったことから名づけました。また、ひつじは古代から人間とともに暮らしてきたことから、アプリを使ってくれる人に常に寄り添っていたいという思いが込められています。
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