LINEは4月30日、1~3月期の業績を発表。連結売上額は前年同期比70%増の281億円(前四半期比9%増)で、基幹事業であるLINE事業単体の売上額は前年同期比76%増の254億円(前四半期比9%増)だった。連結売上額には、LINEの海外展開を担うLINE PLUSと、「LINE@」事業を手掛けるLINE Business Partnersの売上額が含まれている。利益は非公表としている。
同社によれば、3月時点のLINEの月間アクティブユーザー数(MAU)は約2億500万人。LINEがトップシェアを占める日本、タイ、台湾、インドネシアの4カ国のMAUは約1億2300万人という。直近では、インドネシアにおけるユーザーの拡大が急速に進んでいるほか、グローバルでの新規ユーザー数と月間アクティブユーザー数が引き続き堅調に増加しているそうだ。
スタンプ事業では、公式スタンプが世界各国において引き続き好調。特に1月に提供を開始した「サウンド付きスタンプ」が好評を得ており、当初の予想を上回るペースで売り上げを伸ばしているという。
ユーザーがスタンプを制作して販売する「LINE Creators Market」では、販売スタンプ数が世界累計10万件を突破。スタンプの売り上げも堅調に伸びているという。今後はタイと台湾での展開を強化するとしている。
1~3月にグローバルで10タイトルをリリースしたゲーム事業も好調という。今後、カジュアルゲームの売り上げランキング上位を維持していくほか、ミドルコアジャンルのタイトルにも注力する方針。また、同社が保有する知的財産のキャラクターを起用した新規タイトルの展開なども強化し、幅広いジャンルのゲームを提供するとしている。
広告事業では、公式アカウントやスポンサードスタンプ、インセンティブサービスである「LINE フリーコイン」を導入する企業が引き続き増加しているという。今後も、企業のブランドやキャラクターをモチーフとした“着せかえ”をLINEユーザーに配信できる企業向け広告メニュー「LINE スポンサード着せかえ」や、台湾でも提供を開始した企業向け動画視聴連動型スタンプ配信メニュー「LINE マストビュースタンプ」などをはじめにさまざまな広告サービスをグローバルで推進していく方針。
今後の大枠の戦略として、現在よりも多くの国でトップシェアを獲得していくとともに、すでにトップシェアを獲得している4カ国では、LINEのアプリ上で生活に密着したコンテンツやサービスを提供する「LIFEプラットフォーム」化を推進するとしている。
LINE代表取締役社長の出澤剛氏は「LINEにとって、今年は、グローバルでスマートフォンのナンバーワンLIFEプラットフォームになれるかどうか真価が問われるタイミングであると考えています。これまで以上に速いスピードで、さらなる事業成長とイノベーションの強化、グローバルでのプレゼンス拡大を図り、LINEを次のステージに引き上げてまいります」とコメントしている。
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