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中国スマホ「OnePlus」、“招待状”モデルで世界展開を加速

細谷元(編集協力:岡徳之)2015年05月04日 08時00分
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 2014年10~12月期、中国スマホ市場でそれまで首位を独走していた韓国サムスンが5位に転落した。地元企業の攻勢が激しくなったためだ。

 米調査会社IDCが2月に発表したリポートによると、2014年10~12月期の中国スマホ市場シェアトップはXiaomi(シャオミ、北京)。当期の市場シェアは13.7%と前期の6.5%から大幅に伸びた。2位は米アップル、3位はファーウェイ(広東省深セン市)、4位はレノボ(北京市)と、アップルを除いて地元企業となった。前期まで首位を独走していたサムスンはシェアを18.8%から7.9%に下げ5位となった。

 2014年通年のシェアを見ても中国地元企業の攻勢が強まっているのがわかる。首位はXiaomiで市場シェアは12.5%となった。前年の5.3%から大幅に伸びた。2~5位はサムスン(12.1%)、レノボ(11.2%)、ファーウェイ(9.8%)、クールパッド(9.4%)となった。

勢いを増す深セン発のスマホ・スタートアップ「OnePlus」

 このように群雄割拠状態にある中国スマホ市場において、深センのスマホ・スタートアップ企業「OnePlus」がXiaomiなどを追随しようとしている。同社は2013年に中国のスマホメーカー「OPPO」の元従業員2人が立ち上げた会社だ。

 国内市場だけなく当初から海外市場も見据えた戦略で、同社初のスマホモデル「The One」を世界で100万台以上販売した。中国に加え、米国、英国、インドが主要市場だ。スマホの価格はストレージサイズ16Gバイトで298ドル、64Gバイトで348ドルだ。過剰在庫を持たない独自の販売モデルと競合大手企業が作り上げた既存サプライチェーンの利用で低価格を実現している。

 販売モデルは「招待状」を受け取った人にのみにスマホを販売するというもの。招待状はコンテンツやプロモーションに参加すると受け取ることができる。また、OnePlusのスマホを購入した友人からもらうこともできる。こうすることで、過剰な在庫を持つことがなくなるという。また、連帯感の強いコミュニティを作ることができるという。


開設1年で月間アクセス数2500万となったOnePlusのウェブサイト

 SimillarWebの調べでは、2014年12月時点のOnePlusサイトへのトラフィックは2500万以上となり、サイトを開設して1年しか経っていないものの、急激な伸びを見せている。特にインドからのアクセスが伸びており、低価格で入手できるハイスペックスマホとして、認知度を高めているという。インド紙タイムズ・オブ・インディアが発表した2014年の「ベストスマホ・ランキング」では、1位のソニー「Xperia Z3」、2位のサムスン「Galaxy Note4」に続き3位にランクインしているほどだ。価格はソニーやサムスンの半額以下になっている。

 OnePlusの拠点となっている深センは、米系シンクタンクのミルケン・インスティチュートがアジア24都市の経済活動を評価し、順位付けしている「アジアの都市ランキング2014年版」で1位となった都市だ。深センがアジア24都市の中で経済活動が最も活発と評価される背景には「イノベーション都市」になるという政府主導の取り組みがある。この取り組みで、世界クラスの知識経済ハブへ急速にシフトしている。こうして見るとOnePlusが事業拡大を進める上で優位となる情報や資金も集まりやすく、同社の世界展開を後押しする環境は整っていると言える。今後の展開にも目が離せない。

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