搭乗ゲートにApple Watchをかざしてタッチ&ゴー──Apple Watchが発売された4月24日、日本航空(JAL)はスマートフォンで国内線の運航情報の確認や搭乗口での通過をスムーズにできるアプリ「JAL Countdown」をApple Watchに対応した。アプリは、iPhoneを経由してApple Watchにインストールしたり削除したりできる。
ユーザーは、搭乗予定のフライトの運航情報や搭乗口の詳細、搭乗時刻などをApple Watchで確認できる。万が一、遅延やゲートの変更があった場合もリアルタイムに知らせてくれる。カウントダウンは、出発1日前、2時間前、1時間前、30分前などのタイミングで通知され、出発10分前までの残り時間を表示する。Apple Watchで利用するには、あらかじめiPhoneのJAL Countdownアプリで、JALマイレージバンクの「お得意様番号」とパスワードを入力しておく必要がある。
Apple Watchの文字版を下から上へスワイプするとグランスが表示され、グランスをタップするとWatch App画面に遷移する。画面を左にスライドしていくと、出発時刻や搭乗口などの搭乗便情報や、搭乗用の2次元バーコードを表示する。
その2次元バーコードを保安検査場、搭乗口のリーダにかざすと手続きが可能になる。すでにスマートフォンアプリやJMB ICカード、JAL ICサービス機能付きJALカードでも2次元バーコードによるタッチ&ゴーに対応しており、新たに対応端末としてApple Watchが加わった。
なお、手続きするときには、Apple Watch上で搭乗用バーコードを自分で画面に表示させてリーダにかざす必要がある。デモでは直前にタッチしておけば問題なく通過できていたが、Apple Watchは仕様上裏面を向けると画面が消えるため、その際は画面をリーダに向けたまま再度タップする。操作にややコツが必要となりそうだ。
また、ゲートのリーダは通過する人間の右側にある。右利きの人はApple Watchを左手首に装着するケースが多いだろう。左手首にしていると、腕をクロスさせてリーダに近づける必要がある。プレス向けの発表会では写真撮影のため、通過するデモが繰り返されたが、見た限りでは無理な姿勢というほどでもなく、また読み取りも失敗することなくできていた。
なお、出発までのカウントダウンは「デジタル」「クロノ」「トゥインクル」の3種類のデザインから選択できる。これについて、今回Apple Watchはさまざまなバンドのデザインが出ることから、複数のデザインから選べたほうがいいのではないかと考えたという。「やるなら一番最初に出したかった。実機がないため、原寸大にプリントしてデザインを検討した」と苦労を明かした。
このApple Watch対応を企画した日本航空 Web販売部 Web・コールセンター企画グループ アシスタントマネージャーの藤山健治氏は、「単に新しいデバイスが出るからということではなく、採用する判断基準はそのサービスがお客様にとって意味のあることかどうか。または従業員がそれを使うことでお客様にいいサービスが提供できるかどうか。ピッと時計をかざしてゲートを通るのは、トラベルスタイルとして未来的であり、“アリ”なのではないかと考えた。空港は、荷物が多いお客様も多く見かける。スマートフォンを持ったり搭乗券を出したりすることなく使ってもらえたら」と説明した。
なお、JALはアップルの標準アプリ「Passbook」にも対応しており、搭乗券を登録して管理できる。Passbookも同様にApple Watch対応済みのため、Passbookでもタッチ&ゴーで手続き可能だ。ただし、カウントダウンなどの機能はない。
JALほか、国内の航空会社としては全日本空輸(ANA)も同様にApple Watchに対応するアプリ「ANA」をリリースしている。ANAは、国内線と国際線の両方に対応している。
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