サムスン電子ジャパンは4月22日、堤浩幸(つつみ ひろゆき、1962年9月14日生まれの52歳)氏が代表取締役 最高執行責任者(COO)に就任したと発表した。所掌範囲として、無線事業本部長を兼任し、スマートフォン(Galaxy)事業の日本での営業・リテール強化、ブランド拡大で陣頭指揮を執る。
これまで、日本電気(NEC)に19年在籍し、エグゼクティブオフィスマネージャー兼社長秘書や、サービスプロバイダーを中心とした海外事業の推進、企業提携・買収を含む新規ビジネス創出を推進するシニアマネージャーを務めた。その後、シスコシステムズに2004年から2014年まで在籍し、アジアパシフィックや日本、中華圏地域における戦略事業開発を統括するバイスプレジデントとして、アジア地域の主要企業とソリューションポートフォリオの開発を推進したほか、世界各国の主要なサービスプロバイダーと関係を築き、通信事業者などのサービスプロバイダー向けにソリューションやサービスを提供してきた。
堤氏は就任にあたり、「IT業界に30年いるが、いままでNECという日本発のグローバル企業、シスコシステムズという米国発のグローバル企業、そして今回アジア発のグローバル企業の3つのオペレーションを経験することで、これらの経験のシナジーを生み出せると考えている。さまざまなグローバル市場を考えつつ、日本においてIT、社会、市場の新たな価値を創造していきたい。そして、そうした価値を創造していく中で、事業を大きく推進できると確信している」と挨拶した。
そして、4月23日から発売されるGalaxyS6、S6 edgeについては、「新たにゼロスタートした端末。私もゼロスタートで新しい携帯端末事業、無線事業、ソリューションをはじめ、楽しいライフスタイル、新たなビジネスパターンを提供していきたい」と語った。また、今回日本で発売されるS6、S6 edgeの端末から「SAMSUNG」のロゴを外し、「Galaxy」ロゴのみにしたことについては、「Galaxyというブランド、そのブランドがもたらす新しい市場をもっともっと理解してもらいたいので、Galaxyブランドを全面に押し出した」という。
さらに、「端末として機能やデザイン、使いやすさといった面でもちろん優れていると思っているが、今後IoTやクラウドという市場がますます広がる中で、Galaxyが1つのトリガー、核になると考えている。そうした長期的な視野に立って、端末だけではなくIoTやクラウドを見据えた社会創造、事業創造という観点に力を入れていく第一歩にあるだろう。これが将来の差別化にもつながると考えている」と述べた。
そうした将来のビジョンを推し進めるためにも、直近ではその核となるGalaxy S6、S6 edgeに注力するわけだが、消費者への新たなGalaxyブランドの訴求として、「まず、今回の発売では量販店など各店舗に300名強のスタッフを配置している。こういったことは今までなかった。さらにもう1つ、アクセサリーも強化した。いままでは100ぐらいしか提供していなかったが、600ぐらいを用意しているので6倍、場合によっては10倍程度のアクセサリーを提供するかもしれない。持ってよかった、使ってよかったというイメージ、事実を体感してもらう」と力を込めた。
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